体操の採点支援、富士通と国際体操連盟が実用化で提携

2017/10/11 6:00
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日経テクノロジーオンライン

女子の床運動で村上茉愛選手が日本人として初の金メダル。"ひねり王子"の愛称で親しまれる白井健三選手が男子の跳馬と床で金メダル、個人総合で銅メダル――。日本選手の活躍で幕を閉じた、カナダで開催された「第47回世界体操競技選手権大会」(2017年10月2日~8日)。その舞台裏では、富士通が開発を進めている「採点支援システム」が、国際大会で初めて競技のデータを取得した。

富士通は2017年10月8日、体操や新体操などの競技を統括する国際体操連盟(FIG)と、体操競技における審判の採点支援システムの実用化に共同で取り組むことで合意したと発表した。今回のデータ取得は、その合意を受けたものだ。

体操競技では白井選手のひねりに代表されるように技の高度化が進んでおり、もはやトップクラスの審判といえども肉眼で常に正確な判定を下すのが難しい状況に直面している。そこで採点支援システムを導入することで、公平・正確な判定を実現するのがFIGと富士通の目標である。

体操競技の採点支援システムのイメージ(図:富士通)

体操競技の採点支援システムのイメージ(図:富士通)

富士通が開発を進めているのは、富士通研究所がもともと自動車向けに開発を進めていた「3Dレーザーセンサー」と、リハビリ向けに開発していた骨格認識ソフトを融合させた技術。具体的には、選手に向かって1秒間に230万点という細かいパルス状のレーザー光を発射し、反射光を検出して対象までの距離を算出。そこから骨格の位置を推定して手足の位置や関節の曲がり具合などを導き出し、体操競技の動きをデータベース化した「技の辞書」と照合して採点するシステムである。

2020年の東京五輪での本格的な実用化を目指している。「ゴールは、東京五輪までに男子6種目、女子4種目の計10種目をカバーすること」(富士通)。それに向けて、今後は国際大会に出場する競技者などの競技データの取得やシステムの開発を進める。2018年にカタールで開催予定の「第48回世界体操競技選手権大会」でテスト使用する予定、としている。

(日経テクノロジーオンライン 内田泰)

[日経テクノロジーオンライン 2017年10月10日掲載]

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