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協賛金は右肩上がり… 企業にとって五輪とは
編集委員 北川和徳

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2017/10/11 6:30
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 世界の都市の五輪離れに苦しむ国際オリンピック委員会(IOC)だが、スポンサー企業からの協賛金は相変わらずの右肩上がりで集まり続けている。TOP(THE OLYMPIC PARTNER)と呼ばれるワールドワイドのIOCスポンサーは現在13社。2年前にトヨタ自動車が破格の高額契約で加わった。今年は古参メンバーであるハンバーガーのマクドナルドが退いたが、新たに半導体大手のインテルが参入した。

競技会場での広告は禁止

 IOCだけではない。3年後の東京五輪の国内スポンサーも、上位のゴールドパートナーに15社、それに続くオフィシャルパートナーは28社がすでに契約。1兆3850億円とされる開催経費を賄うにはとても足りないが、テレビ放送権料などを合わせて6000億円近い五輪史上最も多額の民間資金を集めた大会になるのは確実だ。

 五輪は確かに世界で最も注目されるイベントの一つだが、他のスポーツイベントと違い、スポンサーであっても競技会場で企業名やブランド名を露出できるわけではない。「クリーンベニュー」というルールがあり、会場施設内での広告はいっさい禁じられている。

 それでも企業は高額な協賛金を支払う。金額はそれぞれの企業、業種によって異なり、公表されていないが、TOPなら平均で年間25億~30億円、東京大会のゴールドパートナーもそれに匹敵する金額とみられている。古典的だがシンプルで分かりやすい企業名、ブランド名の露出という手法を使わずに、企業側はこれだけの投資に見合うだけのメリットを得られるのだろうか。

 特に2020年大会の国内スポンサーに関して、「スポンサーになったのはいいが、何をすればいいのか分からない」という声を聞くことがよくある。

日本コカ・コーラの高橋オリバー氏

日本コカ・コーラの高橋オリバー氏

 五輪スポンサー企業の中で、最も長い歴史を持ち、スポンサーの権利の活用についても熟知しているといわれるのがコカ・コーラ社だ。五輪の商業化という言葉が生まれるはるか以前、1928年アムステルダム大会から五輪を支援している。同社の五輪に向けた取り組みについて、日本コカ・コーラで東京2020年オリンピック・ゼネラルマネジャーを務める高橋オリバー氏に尋ねる機会があった。

 高橋氏は1970年ドイツ生まれ。FIFA(国際サッカー連盟)やナイキジャパンで活躍したスポーツビジネスのエキスパートで、昨年、地元での五輪を控える日本コカ・コーラの五輪マーケティングの責任者に就任した。

 同社では大会開催の5年前から五輪に向けて準備が始まる。最も大切なことは、48~36カ月前の1年間をかけて検討する「レガシー」の設定。その大会で会社全体で何を目指して活動するのかを決める。レガシーとはビジネス上の目的ではなく、20年後、30年後にその成果を評価すべきものだそうだ。

「日本全体を巻き込む取り組みに」

 「東京大会についてもまもなく決まります。東京だけではなく、日本全体を巻き込んだ取り組みにしたいと考えています」と高橋氏。レガシーの設定後、それに従って具体的なプロモーションの詳細を詰めていくという。

 例えば、持続可能性(サステナビリティー)を理念に打ち出した5年前のロンドン大会では、同社としてもペットボトルのリサイクルの定着が大きなテーマとなった。昨年のリオデジャネイロ大会では小容量サイズのペットボトルの普及やアクティブライフスタイルの推進を目標とした。

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