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原発・安保も争点に 教育無償化は財源に差

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2017/10/10 10:10
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各党は22日の衆院選投開票に向けた政策論争に入った。与党は消費増税の増収分を子育てや教育に振り向ける方針を掲げ、野党は増税自体に反対する。エネルギー政策では原子力発電の位置づけを巡って与野党で見解が分かれる。緊迫する北朝鮮情勢への対応や、臨時国会冒頭に衆院解散に踏み切った安倍晋三首相の政治手法も論戦のテーマとなる。

2019年10月の税率10%への消費増税は自民、公明両党が予定どおりの実施を主張。ほかの6党は景気の腰折れの懸念などから反対する。

自公は5兆円あまりの増収分のうち借金返済に回す分を減らし、子育てや教育の充実に振り向ける。自民は幼児教育・保育の無償化など「人づくり革命」で2兆円規模の政策を実施すると訴える。目標だった20年度の基礎的財政収支の黒字化は不可能になる。

増税に反対する各党も教育無償化を掲げる。希望の党は幼児教育・保育の無償化と大学の給付型奨学金の大幅な拡充を公約に明記。「格差の連鎖を断ち切る」と訴える。最低限の生活に必要なお金を配るベーシックインカム(最低生活保障)の導入も打ち出した。必要な財源は、歳出削減での捻出や企業の内部留保への課税検討などに触れるにとどめている。

共産党は幼児教育・保育のほか高校授業料の完全無償化を掲げる。大企業の法人税率の引き上げや富裕層の資産に課税する「富裕税」の創設などで財源を捻出するという。日本維新の会も幼児教育から高等教育まで幅広い無償化をうたう。議員報酬・定数や国家公務員人件費の削減などで財源を生みだすと主張する。

原発政策では原発を今後も使い続ける方針なのは自民と日本のこころのみ。他党は「ゼロ」や「脱原発」を掲げた。自民とこころも既存原発の再稼働を進める姿勢を示しただけで新設には触れなかった。

希望は30年までの「原発ゼロ」を掲げるが、既存原発の再稼働は認める。維新は「市場競争に敗れフェードアウトへ」と原発の将来を予想した。共産と社民党は既存原発の再稼働にも反対だ。

憲法改正を巡っても各党の立場は大きく異なる。自民、希望、維新は積極姿勢を打ち出す。自民は9条への自衛隊の明記や教育無償化など4つを挙げるが、首相が目指した20年の新憲法施行という実現時期には公約で触れていない。立憲民主党は改憲論議には前向きだが、自衛隊の明記には反対。共産党も「9条改悪に反対」とした。こころは自主憲法制定を公約の柱に掲げる。

北朝鮮の度重なる弾道ミサイル発射や核実験を受け、安全保障も論点だ。自民は「北朝鮮の重大かつ差し迫った脅威に対して圧力を最大限に強化する」と主張。近年の国政選挙の公約では真っ先に経済再生を掲げてきたが、今回は北朝鮮問題への対応を筆頭に据えた。

安全保障関連法に反対の立場だった民進党出身者を多数抱える希望は「厳しい安全保障環境に党派を超えて取り組む」と主張。ただ在日米軍の法的地位を定めた日米地位協定の見直しを求める点では自民と立場を異にする。一方、共産は「偶発や誤算から軍事衝突が起こることが一番危険だ」とし「対話を通じた平和的解決」を求める。

首相は今回の解散について消費増税による増収分の使途変更への信を問うと説明し、緊迫する北朝鮮情勢を踏まえて「国難突破解散」と訴えている。一方、野党は首相は学校法人「森友学園」や同「加計学園」を巡る問題への追及をかわすために臨時国会の冒頭に解散に踏み切ったとして「大義なき解散」と批判を強める見通しだ。

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