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ヤンキース土俵際 田中にかかる重圧と期待
スポーツライター 杉浦大介

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2017/10/8 15:30
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 米大リーグ地区シリーズでインディアンスに2連敗――。ワイルドカードでプレーオフに進んだヤンキースだったが、昨季ア・リーグ王者に力の差をみせつけられ、土俵際に追い込まれた。地元ニューヨークに戻って迎える第3戦(10月8日=日本時間同9日)では田中将大が先発予定。満を持して今プレーオフ初のマウンドに立つ日本人右腕は、ヤンキースにとって厳しい流れを変えられるか。

第2戦、痛恨の逆転負け

 クリーブランドでの2連敗はヤンキースにとって痛恨だったとしかいいようがない。5回戦制の地区シリーズで、早くも崖っぷちに立たされた。特に完全な勝ちムードだった第2戦(6日)の敗北は痛く、このままシーズン終了した場合、勝ちパターンからの大逆転負けは長くチームをさいなむことになりそうだ。

 本塁打数ではメジャー1位の打線が一発攻勢で得点を奪い、先発投手が試合をつくって強力救援陣の力で逃げ切る。そうした2017年版ヤンキースの勝利の方程式に、第2戦は見事にはまったようにみえた。

 ゲーリー・サンチェス、アーロン・ヒックス、グレグ・バードの3本のホームランで相手の大黒柱コリー・クルバーを攻略。六回表終了時点で8―3とリードし、先発のCC・サバシアも踏ん張っていた。あとは自慢の救援陣をつないで逃げ切れば、シリーズは1勝1敗のタイに戻るはずだった。ところが――。

 運命の六回裏。サバシアの後を継いだチャド・グリーンが2死二、三塁からロニー・チゼンホールに判定が微妙な死球を与えると、続くフランシスコ・リンドアに満塁弾を許して試合は1点差になった。

 八回裏にはデビッド・ロバートソンがジェイ・ブルースに一発を打たれ、8―8の同点。最後は延長十三回にオールスター4度出場のデリン・ベタンセスが伏兵ヤン・ゴームズにサヨナラ打を浴び、実に5時間8分に及ぶ激闘は終わった。8―9で競り負けたヤンキースは、敵地で千載一遇の勝機を逃したのだった。

 「チャレンジしなかったことは私の失敗だった」

 チゼンホールの微妙な死球の際にビデオ判定を要求しなかったことについてジョー・ジラルディ監督は7日、そう述べた。映像をチェックする限り、実際にグリーンの投球は手ではなくバットに当たってそのまま捕手のミットに収まったようにみえる。チャレンジしていれば三振でイニングが終わった可能性は極めて高い。だとすれば、ジラルディ監督の「失敗」は語り継がれていくのだろう。

 グリーン、ロバートソン、ベタンセスといった救援投手陣が次々と打たれたのも誤算だった。今季はリーグ3位の平均防御率3.34を残した救援陣はヤンキースの頼みの綱であり、心のよりどころもある。そんな最強の武器が崩れ、ここで多くのファンがシリーズは終わったと考えても無理のないところだろう。

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