2017年12月12日(火)

米利上げ、雇用見極め FRB 景気拡大に自信

経済
北米
2017/10/6 23:05
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 【ワシントン=河浪武史】米労働省が6日発表した9月の雇用統計は、ハリケーン被害の影響で7年ぶりに就業者数の伸びがマイナスとなった。米連邦準備理事会(FRB)は年内の利上げを検討するが、雇用減が一時的か見極める必要がある。物価の停滞懸念を克服できるかも焦点だ。

 米雇用は直近1年間の就業者の伸びが月平均17万人強と好調を保ってきた。雇用統計は毎月中旬の就業動向で推計値を出す。9月は7年ぶりに就業者数が減少に転じたが、米労働省によると同月はデータ集計時に150万人の労働者が洪水や停電などで出勤できず、数値が大きく下振れしたという。

 FRBは利上げ判断で雇用情勢を重視する。9月20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、量的緩和で膨らんだ保有資産の縮小開始を決定。同時に公表した政策見通しでは、年内にさらに1回の追加利上げを中心シナリオとした。年内のFOMCは10月31日~11月1日と、12月12~13日の2回を予定するが、金融市場はイエレン議長の記者会見がある12月の会合で追加利上げの是非を判断するとみる。

 9月の雇用者数は減少に転じたが、全米の失業率はさらに改善した。平均時給も26.55ドルと前年同月比2.9%増えた。FRBは物価の停滞を懸念してきたが、賃上げ圧力が強まれば、物価全体を押し上げる効果が見込める。10月以降に雇用者数が増加に転じれば、FRBは引き続き年内の利上げを検討するとみられる。

 米経済自体も好調だ。4~6月期の実質国内総生産(GDP)は前期比年率で3.1%増え、約2年ぶりの高い伸びとなった。企業の景況感指数は製造業が約13年ぶり、非製造業も約12年ぶりという高い水準にある。FRBが利上げ路線を維持するのは、米経済の拡大に自信を持っているためだ。

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