2017年12月16日(土)

東京モーターショー 注目はEV、AIそれに「愛着」

自動車・機械
2017/10/9 6:30
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 27日に開幕する東京モーターショーで、自動車各社がコンセプト車や新型車を披露する。環境規制の強化をにらんだ電気自動車(EV)や、高速通信の普及も見据えた「つながる車(コネクテッドカー)」が並ぶ。産業を取り巻く環境が大きく変わるなか人工知能(AI)などの先端技術も用いながら、いかに車に関心と愛着を持ってもらうかという模索も目立つ。

ホンダは小型スポーツEVのコンセプト車を初公開する

ホンダは小型スポーツEVのコンセプト車を初公開する

 電動車では、各社が特長を打ち出した。ホンダはコンセプトEVで小型スポーツの「ホンダ スポーツ EV コンセプト」を初公開する。現時点で公開されているのは後ろ姿の一部だけだが、デザインは「所有する喜びと愛着」をうたう。

 人工知能(AI)を組み合わせて、ドライバーと車の一体感が感じられる運転感覚を打ち出す。ライドシェアの広がりで自動車の保有台数の減少が見込まれるなか、趣味性が高いスポーツ車で「愛着」を打ち出す。

 世界的に人気が続く多目的スポーツ車(SUV)にEVで取り組んだコンセプトは多くのメーカーが出展する。三菱自動車の「ミツビシ イーエボリューション」は電動化にAIを組み合わせた。「パジェロ」などで培ってきた四輪制御技術で気象条件が悪い悪路でも安定して運転できるようにする。

スズキは小型SUVを電動化(イー・サバイバー)

スズキは小型SUVを電動化(イー・サバイバー)

 スズキも「イー・サバイバー」を出展する。2人乗りで、「ジムニー」と同様に四輪駆動型の力強いデザインにしたほか、スズキの伝統である軽量でコンパクトな車体を使ったEVにする。

 ダイハツ工業は商用EV「DNプロカーゴ」を初披露する。参考出品の位置づけで、同社も積極的にEV開発を進めている姿勢を示す。女性やシニアでも乗りやすいように床を低くしているほか、室内高を1.6メートルと他のモデルに比べ高く設定して、車内でも作業しやすくしている。

 インターネットとつながるコネクテッドカーは、発売をにらんだより具体的な姿が示される。トヨタ自動車は「クラウン」の実質的な新モデルを初公開する。2018年夏ごろに約5年半ぶりの全面改良をして市販モデルを発売する予定。

トヨタの次期「クラウン」は車両を通信でつなぎ、安全性を高める

トヨタの次期「クラウン」は車両を通信でつなぎ、安全性を高める

 車載通信機を装備し、通信機で取得した車両情報をもとに車両を遠隔で診断。故障や整備が必要かどうかなどを予知する。コールセンターを用意し不具合などに対応できるようにする。車両同士を通信でつないで安全性も高める。市販車両に盛り込む技術を披露する。

 三菱自動車はAIを使ったサービスを体験できる車を用意する。AIで乗員の音声を認識しカメラを使い人物を認証することで、人の会話や行動を学習する。会話の内容から乗員の好みに合うレジャースポットや飲食店を紹介する。AIを使って車をユーザーの好みに合わせる動きは今後のトレンドになりそうだ。

 若者を中心に車離れが進んでいるとされる国内市場だが、スポーツブランドで車に愛着を持つ客層をきっちりと取り込もうという動きもある。

 SUBARU(スバル)は安全性に焦点を合わせたコンセプト車を展示する一方で、スポーツブランドの「STI」も重点的に出品する。セダン「WRX STI」をベースに走行性能や質感を高めた「S208」や、2ドアスポーツ車「BRZ」ベースの「BRZ STI Sport」を展示。いずれも限定数を抽選販売する予定だ。

 日産もレースで培ったノウハウをつぎ込んだブランド「NISMO(ニスモ)」の新モデルやセダン「スカイライン」の部分改良モデルなど、市販車を含めて計13モデルを展示する。日産はNISMOの品ぞろえを22年までに倍増する方針だ。

 東京モーターショーは東京ビッグサイト(東京・江東)を会場に開かれ、一般公開は今月28日から11月5日まで。主催する日本自動車工業会は、仮想現実(VR)を使った展示を設け、自動車に関連した技術の進歩をアピールする。

(企業報道部 花井悠希)

[日経産業新聞 2017年10月9日付]

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