2017年12月17日(日)

日銀名古屋支店、10年半ぶり「景気拡大している」

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2017/10/6 21:53
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 日銀名古屋支店が6日発表した中部3県(愛知、岐阜、三重)の10月の金融経済動向は、景気の総括判断を「拡大している」と上方修正した。上方修正は2017年1月以来となる。製造業を中心に生産や輸出が増加していることに加え、個人消費が持ち直していると判断した。「拡大している」はリーマン・ショック前の07年4月以来、10年半ぶりの強い景気判断の表現という。

記者会見する日銀名古屋支店の内田真一支店長(名古屋市)

記者会見する日銀名古屋支店の内田真一支店長(名古屋市)

 前月の総括判断は「緩やかに拡大している」だった。記者会見した日銀名古屋支店の内田真一支店長は「内外需に弱点は見当たらない。輸出、生産とも明確に上向いてきた」との見解を示した。

 けん引しているのは製造業の生産、輸出の拡大だ。中国での自動車販売が増えており、中部からの自動車部品などが伸びている。「中国の自動車メーカーからの駆動部品ニーズが強い」(愛知県内の部品メーカー)という。

 工作機械も堅調だ。精密金型の加工に使われる研削盤を製造する和井田製作所は中国向けを中心に受注が上向いている。けん引役はスマートフォン(スマホ)の加工向けの需要で、台湾の電子機器製造、鴻海(ホンハイ)精密工業などからの引き合いが相次いでいる。

 企業の設備投資意欲も高い。生産ラインの維持・更新だけでなく、幅広い業種で新製品や省力化を狙った設備投資が活発になっている。「生産の自動化を追求して生産性を高め、人手不足に対応していく」(愛知県内の工作機械メーカー)との声が出ている。

 個人消費では百貨店で高額品の売り上げが上向いている。スーパー売上高は前年を下回っているが、日銀名古屋支店は個人消費の判断を「緩やかに持ち直している」から「持ち直している」に6カ月ぶりに上方修正した。

 世界経済回復と円安基調を背景に、日銀は中部3県で当面は景気拡大が続くとみている。ただ消費者物価(生鮮食品除く)は8月時点で前年比0.7%の上昇にとどまっている。内田支店長は「景気が良く、物価が抑えられている状況は国民にとって悪いことではない」としつつも、物価について「時間がかかっているが、景気拡大が続けば必ず上昇していく」との見方を示した。

(小野沢健一)

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