2017年12月13日(水)

ネットフリックス、米で値上げ コンテンツ投資が高騰 
独自コンテンツに注力 資金力豊富、日本勢どう対応

ネット・IT
北米
2017/10/6 23:00
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 米ネットフリックスは米国でのサービス利用料を2年ぶりに値上げした。日本でも料金を見直す可能性がある。背景にあるのが独自コンテンツへの投資。動画配信サービス各社は独自コンテンツで他社との差異化を進めており、制作費が急拡大している。日本の動画配信各社も「生みの苦しみ」から値上げに動く可能性がある。

 ネットフリックスは5日、米国内の利用者に値上げを通知した。10月の利用料からスタンダードプランを9.99ドル(約1200円)から10.99ドルに1ドル、プレミアムプランを2ドルそれぞれ値上げした。新規加入者は5日から値上げした価格になる。値上げの理由として、独自コンテンツの追加などを挙げた。

 ネットフリックスの契約利用者は6月末時点で1億400万人。その半数がいる米国では圧倒的なシェアを持つ。2015年9月に日本でもサービスを始め、「順調に利用者が増え続けている」(ネットフリックス)。けん引しているのが力を入れている独自コンテンツだ。

 映画館での上映がなく動画配信だけで発表された映画「オクジャ」は、カンヌ映画祭に出展され、話題になった。ほかにもハリウッドの人気俳優が出演する独自映画やドラマを次々に配信しており、利用者を呼び込んでいる。独自コンテンツ制作にかけた金額は17年だけで60億ドル。18年には70億ドルに膨らむ予定だ。この独自コンテンツがあるからこそ「値上げしても利用者は離れない」という読みが成り立つ。

 独自コンテンツで利用者を増やすのは動画配信サービス各社共通の戦略だ。米アマゾン・ドット・コムの「アマゾン・プライム・ビデオ」も独自コンテンツに注力。テレビでは放送できないような過激なドキュメンタリーなどが人気を集めている。

 サイバーエージェントとテレビ朝日が運営する「アベマTV」も、11月にジャニーズ事務所から脱退した元SMAPのメンバーによる生放送を放映するなど、独自番組に注力する。日本テレビホールディングスが買収した「Hulu」は日テレで7月から放映したドラマ「愛してたって、秘密はある。」のスピンオフ作品をHuluで独占公開し、過去最高の視聴数をたたき出した。ただHuluやアベマTVは現状では赤字運営が続く。

 有料放送のスカパーがJリーグの放映権をDAZN(ダ・ゾーン)に奪われ、契約者数を大きく減らしたように、コンテンツ力は経営に大きく影響する。利用者が複数のサービスに同時に入ることは少ない。魅力的な独自コンテンツをいかに効率的に確保するか、各社の知恵が問われている。

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