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ダイジェット工業、三重に新工場 希少金属使わぬ金型
10億円投じ生産3倍に コバルトなど高騰に対応

2017/10/7 2:00
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 超硬合金で切削工具や金型を製造するダイジェット工業はコバルトなどの希少な金属を使わない金型の生産を従来の3倍に増やす。三重県伊賀市に約10億円を投じて材料をつくる新工場を建設、2018年9月に稼働させる。自動車部品向けの金型として加工販売する。コバルトなどは価格が高騰、政治リスクもある。リスクを回避したい国内の自動車メーカーの受注を掘り起こす。

国内で製造する金型を自動車メーカーなどに出荷している
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国内で製造する金型を自動車メーカーなどに出荷している

 伊賀市のマザー工場近くに約1万3600平方メートルの土地を取得した。延べ床面積4400平方メートルの第2工場を建設する。「サーメタル」と呼ぶコバルトやタングステンを使わない材料を年間5トン生産する。新工場では原料の混合や焼結をし、金型への加工は引き続き本社工場(大阪市)で行う。ほぼ全量を自動車向けの金型として出荷。サーメタル製の金型生産で年間10億円の売り上げ増を見込む。

 これまでは材料自体も本社工場で生産していたが自動車メーカーからの受注が相次ぎ、生産能力を拡大する必要があった。従業員も10人ほど現地で採用する。

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 サーメタルはダイジェット工業が10年に開発した。自動車部品向け金型は摩耗や衝撃に強い超硬合金で作られるのが主流で、冨士ダイスやヤマナカゴーキン(大阪府東大阪市)などが生産している。超硬合金は一般的に炭化タングステンと結合材であるコバルトを混ぜ、高温で焼結してつくる。

 ただコバルトなどは電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池の正極材に使われるため価格が高騰している。中国が輸出を規制するなど政治的なリスクもある。これらが安定的に供給を受けたい自動車メーカーの懸念材料になっていた。

 サーメタルはコバルトやタングステンをチタンで代用。チタンは製錬が難しいためコバルトやタングステンとともにレアメタルに分類されるが、埋蔵量が豊富で価格も安い。ゴルフクラブなどへの使用も一般的だ。

 コバルトは加工対象の金属と親和性が高いため、金属が金型に焼き付くという問題点があったが、そうした欠点がなくなり、使用可能期間が最大10倍まで伸びる。価格自体はやや高いとしているが、実質的に割安につくという。

 ▼サーメタル ダイジェット工業が2010年に開発した金型などに使う新材料で、チタンを使っているのが特徴。アルミニウムやステンレスを加工するにはコバルトと炭化タングステンを使った「超硬合金」という素材を使うことが多いが、これを代替する新素材として開発した。
 カーボンと窒素を加えて硬くしたチタンを配合。超硬合金に比べて軽く、700度以上の高温でも硬さや曲げ強度の低下が小さい。硬さと粘り強さのバランスもいいという。

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