ブラジル五輪委会長、贈賄で逮捕 リオ五輪招致巡り
【サンパウロ=外山尚之】ブラジル連邦警察局は5日、2016年リオデジャネイロ五輪の招致に関する贈賄容疑で、ブラジル・オリンピック委員会のヌズマン会長を逮捕した。国際オリンピック委員会(IOC)委員ら関係者を買収するための賄賂は少なくとも200万ドル(約2億2500万円)にのぼるという。

ヌズマン会長はIOC委員らに対し、開催国を決める投票の見返りに、ブラジルの実業家などから集めた資金を渡すスキームに関与していたという。リオ五輪を巡っては競技場の建設費が水増しされており、その一部が政治家への賄賂の原資になるなど、政官財が一体となって裏金を捻出していたことが明らかになっている。
賄賂を受け取ったとされるIOC委員のひとりは20年の東京五輪を巡る招致活動でも金銭の授受があったとされ、名前が取り沙汰されている。