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豪雨の農地被害、調査3割どまり 福岡・朝倉

九州北部の豪雨で被災した福岡県朝倉市で、行政による農地の被害調査が約2200件の申請に対し、実施は約670件にとどまることが5日、分かった。調査員が不足しているのが主な要因。被災農家が公的補助を受けるには行政認定が必要だが、3割しか進んでおらず、復旧への影響が懸念される。

補助制度は、災害復旧に関する国の暫定措置法に基づく。流入した土砂の撤去や農道の修理などにかかる費用を自治体が現地調査して算定。復旧費が40万円以上の場合、被害状況に応じて一定額が支給される。

7月の豪雨による朝倉市の被害は農地に加え、農業用施設や農作物など347億円に上る。約2200件の申請で対象となる田畑は8千~1万カ所だが、調査が済んだのは2千カ所程度。市担当者は「他の自治体から応援を受けて、現地調査と書類作成を急いでいる。いまだに車が入れない山間部での被害も多く、時間がかかっている」と説明する。

福岡県東峰村は申請があった約1300カ所、大分県は約3200カ所で現地調査を終えた。

行政の認定を待てずに自力で復旧する農家も出ている。朝倉市黒川地区の男性(70)は9月、ボランティアに頼んで農園から泥を運び出し、ナシを収穫した。補助対象にはならないが「放置していたら木が腐ってしまい、農家を続けられなくなる」と話した。市は緊急対策として、収穫期に限って土砂撤去用の重機リース代を負担している。

東日本大震災で被害を受けた農地の復興に取り組む中井裕・東北大大学院教授(環境微生物学)は「大震災のときも思うような支援が受けられず、再開を断念した農家があった。高齢化も進んでいて、対応を急がないと農村が崩壊してしまう」と話している。〔共同〕

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