2017年12月15日(金)

ヤマトHD、大阪で24時間輸送の物流拠点を開設
トラック運転手の負担を軽減

働き方改革
サービス・食品
2017/10/5 19:30
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 宅配最大手のヤマトホールディングス(HD)は5日、大阪府内で24時間輸送できる西日本の物流拠点を稼働させた。既存の関東と中部の2拠点と結ぶ。従来は夜間にまとめて輸送していたが、昼間も運行することで三大都市圏の間で法人向け当日配送も可能となる。夜間に集中していたトラック運転手の負担を和らげながら、顧客サービスの向上につなげる。

 新拠点「関西ゲートウェイ」は、大和ハウス工業パナソニックの工場跡地に建てた延べ床面積約9万平方メートルの物流施設を一括して借りた。

 ヤマトHDは約60億円を投じて最先端の物流設備を導入。機械化で従来の施設に比べて、2割少ない人員で運営できる。

 トラックの後ろに荷台を連結したトレーラーを配備して輸送効率を高めるほか、同業他社との共同運行も検討する。ヤマトHDの山内雅喜社長は「日本の物流は大きな転換点を迎えている。新拠点で生産性の向上を実現したい」と語る。

 新拠点は西日本発着の荷物を中継する役割を担う。荷物の約5割が集中する東名阪を結ぶ輸送は拠点間を多頻度に往復する「ピストン方式」を導入する。

 従来は1日分の荷物を夜間にまとめて長距離輸送していた。インターネット通販の荷物の増加で輸送能力に限界が迫っており、昼夜問わずに運行する体制を敷く。

 昼間の運行により、東名阪の間で当日配送も可能になる。従業員の働き方改革の一環で、荷物量の抑制に取り組んでいるため、まずは一部の企業に対して提供する。企業は自社のトラックやチャーター便を手配する場合に比べて、安く利用できる見込みだ。消費者向けの当日配送は、荷物量の増加で疲弊した体制を立て直してから検討する。

 夜間に集中していた長距離輸送が昼間に分散することで、運転手を確保しやすくなる効果も見込む。ただ、運転手は昼間も不足しており、必要な人員を確保できるかは不透明だ。荷物量の抑制は、まだ十分な効果は出ていない。

 ヤマトは当面の間、増加する荷物への対応と、従業員の労働時間の削減という相反する課題への対処を迫られる。

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