インドの銀行、国民IDと口座のひも付けに苦戦

2017/10/5 23:02
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■アクシス銀行(インドの銀行)など インド各行は同国で普及を進めている新たな生体認証国民IDカード「アドハー」と個人の銀行口座を12月31日までにひも付けさせる締め切り順守に苦しんでいる。

政府は2010年からアドハーのカードを取得するよう国民に奨励している。このカードで給付金受給者を特定し、配給制度の漏れを防止するためだ。アドハーは強制ではないが、取得しなければ給付金を受給できない。

財務省は年末までにアドハーとひも付けされない銀行口座は凍結すると発表している。ただ、アドハーの実施がどこまで適法なのかはっきりしないこともひも付けの進捗を阻害している。

政府は16年3月のアドハー法可決を受けて直ちに、携帯のSIMカード取得や納税申告書提出を含む幅広いサービスを受けるにはカードが必要とした。口座とカードをひも付ける義務は国民にあるが、手続きを取らない人は多い。銀行にとっては何百万という口座が凍結されかねないというのは大変なことだ。

政府は助成金を直接口座に振り込むという方針を受け、銀行業界はアドハー導入にすぐ動いた。顧客確認手続きの簡素化と新規顧客獲得の見込みもあった。

アクシス銀行のリテールバンキング部門を率いるラジブ・アナン氏によると、同行はアドハーと既存の銀行口座のひも付けを依頼する顧客の要請が1000万件以上寄せられるとみている。顧客はATMのほか、テキストメッセージやインターネットバンキングを通じて自らの口座をアドハーとリンクできる。同行はさらに、2万5000台以上の生体認証機器を支店に設置した。

もう一つの民間銀行、イエス銀行も顧客が自分の口座を結びつけられるよう、携帯アプリを含む多様な手段を用意している。

(ニューデリー=ガリマ・チトカラ)

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