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長距離トラック運転手が日帰り 滋賀近交運輸、中継地で荷物交換

2017/10/5 2:00
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 トラック運転手がトレーラーの貨物を配送先まで届けずに、中継地で別の荷物を積んだトレーラーと交換して出発エリアに戻る輸送システムを滋賀近交運輸倉庫(滋賀県長浜市)が構築し、10月から本格始動する。中継地は東西を結ぶ大動脈の中間地点にあたる静岡県掛川市。関西から出発した長距離便の運転手が、その日のうちに帰宅できることになり、拘束時間の短縮につながる。

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 運送業界は運転手確保に悩む一方で、輸送量は増えており、ドライバーの負担を減らす切り札として注目を集めそうだ。

 厚生労働省が大臣告示で定める運転手の拘束時間は原則1日13時間以内。通常、大阪から東京へ荷物を運ぶ場合、距離は約510キロメートルを超え、運転時間は9時間以上かかるとされる。これに休憩時間や待機時間、荷物の積み下ろし時間などが加算される。

 国土交通省が2015年に運転手約5000人を対象に実施したトラック輸送の実態調査によると、500キロ超の長距離の運転手の1運行あたりの拘束時間は16時間超が43%、13時間超16時間以内が36%に上った。一般的に長距離トラックの運転手は一度、出発したら自宅に戻れるのは数日後となる。

 ■給与体系変わらず 近交運輸の新方式では大阪から静岡までは4時間半かかり、トレーラーの取り換えも短時間で済む。往復でも9時間程度という。積み下ろしは別の運転手が担うので、休憩時間を含めても拘束時間を順守できるとしている。

 給与体系も従来の長距離と同じにして、安定した給与を確保する。こうした点で、運転手の労働環境が改善し、人手不足にも対応できるとみている。

 さらに積載能力13トンから国内最大級の26トンのトレーラーに切り替えることで1人の運転手が運ぶ荷物が2倍になる。車体が大きくなった分、燃料使用量は増えるが、台数を半分に減らせるため、同社の試算では二酸化炭素(CO2)排出量は34%削減できるという。

 ■東北にも輸送網 新型トレーラー100台と今後追加する60台、関連システムの費用を合わせた総投資額は約50億円。関西―関東間に続き、今後は関東―東北間、関西―東北間などでも同システムを導入し、全国での輸送網を構築する計画だ。

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 新輸送システムを効果的に運用するため、情報管理会社として日本ニューロジックス(長浜市)を設立した。すでに丸紅ロジスティクス(東京・千代田)やLIXIL物流(東京・江東)、ケービーエスクボタ(大阪市)など取引関係のある7社と提携し、効率的な配送実現に取り組む。今後、協力会社を増やしていく計画だ。

 拘束時間の長さなどが敬遠されて、トラック業界は運転手不足に悩む。8月の職業別有効求人倍率(パートを含む常用)で「自動車運転の職業」は2.75倍に上り、職業計の1.35倍を大きく上回った。大阪府は3.65倍と全国と比較してもドライバー不足が深刻で、滋賀県も2.35倍と全国ほどではないが、人手不足感が強い。

 滋賀近交運輸倉庫 滋賀県長浜市や大阪府門真市、茨城県つくばみらい市などグループとして倉庫やターミナルなど全国に約50カ所の拠点を持つ。主に建材やコイルなど鉄製品、日用雑貨品などを運ぶ。グループ全体の売上高は約125億円。トラックは約800台、従業員は1100人で、このうち運転手は約700人在籍する。

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