2018年1月23日(火)

「ヘイトやテロ文書を削除せよ」 EUが米SNSに指示

コラム(テクノロジー)
2017/10/5 6:30
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VentureBeat

 欧州連合(EU)の欧州委員会は米マイクロソフト、米フェイスブック、米ツイッター、米グーグル傘下のユーチューブに対し、ヘイトスピーチ(憎悪表現)やテロ関連コンテンツのブロックや削除を6カ月以内に自発的に強化するよう求めている。これを怠れば、各社は来年新たな規制の対象になる可能性がある。

欧州委員会のアンシプ副委員長

欧州委員会のアンシプ副委員長

■期限は2018年5月

 EUは9月28日に発表した新たな指針で「各プラットフォームに対し、オンライン上の違法なコンテンツを削除する取り組みの強化を求める」と表明した。4社は16年に行動規範に合意し、こうしたコンテンツと闘うことを誓っている。

 欧州委はこの行動規範で一定の進歩はあったが、期待したほどの成果は出ていないとみている。そこで新たな指針では、4社に来年5月の期限を示して進歩の状況を再調査し、新たな法律の是非について判断するとしている。

 欧州委のアンシプ副委員長(デジタル単一市場担当)は声明で「EUはオンライン上の違法コンテンツという問題に適切な答えを出している」と表明。「各プラットフォームが法執行機関や市民社会と緊密に連携し、義務を果たしやすいようにしている。指針には過剰な削除を避け、透明性を確保し、表現の自由など基本的人権を守る条項も盛り込んでいる」と強調した。

 この新たな「ツール」では、3つの項目が対象になる。

・検出と通知:EUは各社に対し、違法コンテンツを速やかに報告する連絡窓口の指定を求める。こうしたコンテンツを監視するサードパーティーとの関係を強化し、「信頼できる警告者」も設けるよう求める。各社は「自動検出技術」の開発も手掛ける。

・効果的な削除:削除プロセスをもっと効率的にし、明確な期限を設ける。

・再発防止:EUは各社に対し、他のユーザーが同じ違法コンテンツを再びアップデートできないようにする手段の開発を求める。

 EUは、行動規範の合意以降「違法なヘイトスピーチの削除率は28%から59%に上昇した」と強調。もっとも、このうち28%が投稿から削除までに1週間かかったとの指摘もある。

 欧州委はさらに「行動規範の合意以降、欧州刑事警察機関(ユーロポール)が摘発したコンテンツの約80~90%は削除された。児童への性的虐待に関しては、国際ホットラインのINHOPEの報告によると15年に投稿から72時間以内に削除されたコンテンツの割合は91%で、24時間以内は3分の1だった」と述べた。

 欧州委は自発的な協力に基づく体制としては十分な進歩だと評価している。この体制は6カ月後に再評価される。

 キング欧州委員(安全保障同盟担当)は声明で「デジタル社会はこれまでにないチャンスをもたらすが、悪の手にかかれば安全保障への深刻な脅威になる」と指摘。「インターネット各社は対策を強化し、デジタル時代の企業の社会的責任を示すことで、サイバーテロ撲滅の中心的役割を担う」と述べている。

By Chris O’Brien

(最新テクノロジーを扱う米国のオンラインメディア「ベンチャービート」から転載)

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