2017年12月13日(水)

「シーテック」車業界にも新風 AI、VR…展示続々

ネット・IT
自動車・機械
2017/10/3 10:48
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 日本最大の家電・IT(情報技術)の見本市、「CEATEC(シーテック)ジャパン」が3日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開幕した。大手電機メーカーの展示に注目が集まる中、自動車を巡る出展も熱を帯びている。米国の家電見本市、CESは自動車関連の新サービスなどが相次ぐ業界注目のイベントになっている。日本のシーテックからはどんな次世代技術が飛び出すのか。

■サングラスとスマホ見極め

 目をひいたのは、人工知能(AI)関連の出展だ。オムロンが出展したのは、ドライバーの状態を検知できる「見守り車載センサー」。センサーから集めた運転手の顔画像を時系列に深層学習(ディープラーニング)で分析。運行への注視度合いや、運転できる状態かどうかを判断する。例えば、サングラスをつけても注視度は変化しないが、スマホに目を落とすと運転に集中できていないとする。技術・知財本部の諏訪正樹氏は「自動運転時代はシステムと人の運転が混在する。車の外だけでなく中の監視も必須だ」と指摘する。

 NTTはAI技術「corevo」(コレボ)とトヨタ自動車の生活支援ロボット「HSR」を組み合わせたサービスのデモを行った。コレボを取り込んだHSRが、人が話しかけた指示に従って物を届けるという技術。今回のデモではコミュニケーションロボット「Sota」に話しかけるとHSRが棚から飲料を取り運んでくる。両社は来年3月まで共同研究を進め、高齢者や障害者施設向けなどで実用化を目指す考えだ。

 将来技術を巡る展示の中にもユニークなものが並んだ。大手部品メーカー、デンソーは仮想現実(VR)を使った車両を展示した。トヨタ車体の小型車両「コムス」をもとにした車両に乗り込むと、VRゴーグルに車窓の風景が映し出された。ふわりとした感覚とともに「空飛ぶ車」の車窓から見える風景がVRのカメラに流れ込んでくる。VRカーは豊田中央研究所などとの研究をもとにデンソーが開発を手掛けた。今後は観光や、ゲームなどエンターテインメントなどでの活用を計画しているという。

■静かなEVにも対応

 ヘッドランプ最大手の小糸製作所は、道路に文字などを表示する「コミュニケーションランプ」のコンセプトを展示した。レーザーランプを使って、従来の発光ダイオード(LED)より細かな模様を描けるようにする。電気自動車(EV)になると、駆動音が静かになるため車両がいる、出発するということを視覚的に知らせる仕組みだ。小糸製作所のマネージャー、石塚貴義氏は「車のランプも自動運転、電動化に向けた新しいモデルが必要。レーザーランプもすでに評価試験などにも取り組んでいる」と話した。

 今月末に東京モーターショーを控える日本の自動車業界。AIやロボ技術、VRなど確かに新たな風が吹いているように見えるが、実現や製品化に向けた道のりはこれからだ。新たなパートナー探しやビジネス化に向けてスピード感を失わずにいれるかどうか、底力が問われている。

(江口良輔)

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