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元ラグビーNZ代表主将マコウ氏のリーダー論

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2017/10/4 6:30
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 ラグビーのニュージーランド代表「オールブラックス」の名主将として知られたリッチー・マコウ氏が今年、引退後初めての来日を果たした。講演やインタビューなどで披露したそのリーダー論は、日本の選手にとっても参考になるところが多そうだ。

子供向けのラグビー教室を行うマコウ氏

子供向けのラグビー教室を行うマコウ氏

 ラグビーで史上最多となる148キャップを誇り、ワールドカップ(W杯)2大会で母国を優勝に導いたマコウ氏は2015年に引退。ヘリコプターのパイロットに転身した。今回は東日本大震災で被災した児童の自立を助ける民間プロジェクト「Support Our Kids」のために来日した。岩手県釜石市や横浜市、東京都内など10カ所でラグビー教室などを開催。そこで開陳された独自の哲学を紹介する。

 (1)問題点を明確に伝える

 マコウ氏が主将の役割として強調するのが、仲間とのコミュニケーションである。「主将をしていたときは自分の話す内容を明確にすることを心がけていた。例えば、試合中になかなかリードを広げられないとき。原因がラインアウトからのモールにあるとみたら、ラインアウトでボールを獲得するためにどうするかを具体的に伝えていた」

 リーダーシップが特に問われるのがチームの苦境。マコウ氏は過度の悲観主義を戒める。「いいプレーができていないときは全てがうまくいっていないように思いがちだけれど、ほとんどの場合、本当の原因は1~2個しかない。キャプテンの役割はその原因を見極め、改善のためにどうするかを味方に伝えることだ」

 トライを奪われた後も自分たちの悪いところばかりに目が行きがちだ。「ほとんどの選手はトライを取られた理由が10個もあるように考える。しかし、取られたものは仕方がない。私はその後の最初のプレーで何をするかを考えて、具体的に伝えてきた」。心や時間の余裕がない中、問題と改善策を素早く把握し、短時間で伝える力がリーダーには必要になる。

 (2)有言実行

 リーダーの任を果たすには言葉だけでは足りない。「あれをやれ、これをやれと(仲間に)言うのは簡単だが、私は言ったことを真っ先に自分でやろうと努力していた。毎回毎回(の練習や試合で)最高のパフォーマンスを出せるように努力していた。言ったことを行動で示せることがいいリーダーの秘訣だと思う」

 重圧で押しつぶされそうなときも背中で示す気概を忘れてはいけない。「パニックになりそうな状況でも『自分はパニックじゃない。冷静だ』と自分に言い聞かせる。そういう姿勢を演技でもいいから見せることが大事だ」

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