勝負はこれから

フォローする

プロ野球シーズン大詰め WBC組のその後
編集委員 篠山正幸

(1/2ページ)
2017/10/3 6:30
保存
共有
印刷
その他

ペナントレースも終了に近づき、選手個々にとっても、1年の実りのほどが確定してくる時期となった。野球の国・地域別対抗戦、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)という大きなイベントで始まった今季、肉体的にも精神的にも大きな犠牲を払い、日本のために戦った選手たちの「その後」をみてみよう。

菅野は初の最多勝のタイトルが確定した=共同

菅野は初の最多勝のタイトルが確定した=共同

WBC準決勝で米国に敗れた3月22日の日本の先発は1番から山田哲人(ヤクルト)、菊池涼介(広島)、青木宣親(現メッツ)、筒香嘉智(DeNA)、中田翔(日本ハム)、坂本勇人(巨人)、松田宣浩(ソフトバンク)、秋山翔吾(西武)、小林誠司(巨人)という顔ぶれだった。

このうち前年の2016年シーズン並み、あるいはそれ以上の成績を今季のレギュラーシーズンで残している選手は青木、松田、秋山、小林といったところだろうか。

13人選ばれた投手の成績もまだら模様で、菅野智之(巨人)、千賀滉大(ソフトバンク)、則本昂大(楽天)ら、本来の力を発揮できた人と、石川歩(ロッテ)、武田翔太(ソフトバンク)といった、決して個人的には満足といえなかったであろう選手に分かれた。

代表選手が負う大きなハンディ

WBCのようなイベントのない年でも好不調の波はある。ただ、平年より約1カ月前倒しで真剣勝負、しかも国・地域を背負う、現時点では最高峰の国際大会に臨み、神経をすり減らした選手への有形、無形の影響が懸念されるところではあった。

投手コーチを務めた野球評論家、権藤博氏があえて「(レギュラー)シーズンが大事。シーズンのためになることを持ち帰ってほしい」と選手に語り続けたのも、代表選手が負うハンディの大きさを思ってのことだった。

もとより、WBCの"言い出しっぺ"であるにもかかわらず、米大リーグでは春先のオープン戦の時期の全力プレーに伴うリスクが、ことあるごとに指摘されてきた。この時期に無理をしていいことはない、という事例の一つとされたのが09年、日本のWBC連覇に貢献した松坂大輔(現ソフトバンク、当時レッドソックス)の不振だった。

渡米2年目の08年、18勝3敗というキャリアハイの成績を残した松坂だったが、09年は4勝6敗。以後、2桁勝利を挙げることなく日本球界復帰となった。

「声がかかれば代表のために尽くしたい」と、日の丸を背負うことに生きがいを感じてきた松坂にしてみれば、WBCと自身の下降曲線を結びつけられることはとんでもない、ということになるだろう。

  • 1
  • 2
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

プロ野球コラム

電子版トップスポーツトップ

勝負はこれから 一覧

フォローする
米大リーグ挑戦についての記者会見を終え、ポーズをとる巨人の山口俊投手(中央)。左は原監督、右は今村球団社長(18日)=共同共同

 1998年、日米球界間の移籍の新たな「通路」として導入されたポスティング(入札)制度はフリーエージェント(FA)権を獲得する前の「旬」の選手のメジャー挑戦を可能にする一方、日本プロ野球の空洞化をもた …続き (11/26)

野球には見るものに思わず「アウト」「セーフ」と言わせるような気迫に満ちたクロスプレーもある(「プレミア12」の日本―ベネズエラ戦)=共同共同

 野球の判定に、どこまで「機械の目」を導入すべきか――。改めて考えさせられる場面が、ナショナルズとアストロズが“世界一”を争った今年のワールドシリーズで見受けられた。
 2勝2敗で迎えた第5戦(10月2 …続き (11/12)

来季からヘッド兼打撃コーチに就任する小笠原道大さん(右)と日本ハムの栗山英樹監督=共同共同

 侍の魂が、日本ハム・清宮幸太郎の飛躍をもたらすか――。中日の2軍監督を退任、14年ぶりに古巣に復帰し、ヘッド兼打撃コーチとなる小笠原道大さん(46)は現役時代、「言い訳無用」といった「剛の者」の香り …続き (10/29)

ハイライト・スポーツ

[PR]