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イチローの去就は? 17年シーズン終幕
スポーツライター 丹羽政善

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2017/10/3 6:30
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 イチローは試合前、ロッカーに座り、箱に入ったボール一つ一つに丁寧にサインペンを走らせていた。前日はイチローのマリナーズ時代のユニホームをマーリンズのクラブハウスで見かけた。「記念に」と、チームメートらがいろいろお願いしたようだ。単にシーズンの最後だから、という光景でもないように映ったが、サインをしている以外の時間はといえば、外でキャッチボールをすることも含めて、デーゲームの試合前のルーティンを、イチローは黙々とこなしていた。チームはとうの昔にプレーオフ争いから脱落し、どこか緊張感を欠いていたのとは対照的だった。

 そのチームは今季、8月27日に4連勝で貯金を今季最大の「3」とし、地区優勝を逃したチームの中から勝率上位2チームがプレーオフに出場できるワイルドカード争いでも、2位のロッキーズに4.5ゲーム差と迫った。しかし、そこから伸びを欠き、その後の20試合で3勝17敗と大きく負け越すと、ポストシーズンが遠のいた。試合前のクラブハウスにはその失望感が漂ったが、それ以上に迫りくる嵐に身構える――そんな空気も渦巻いていた。

 動きはすでに始まっている。

 先週の9月27日、マーリンズが元ヤンキースのデレク・ジーター氏らのグループに売却されることが、他球団のオーナーらにより全会一致で承認された。その直前、編成部門を仕切るとみられているジーター氏は、野球殿堂入りしているアンドレ・ドーソン、トニー・ペレスらを解雇するよう、デービッド・サムソン社長に命じたと伝えられた。いずれもジェフ・ローリア・オーナー、もしくはサムソン社長付きの球団OBらで、サムソン社長自体、追われるようにチームを離れるのだから、流れとしては必然か。ジーター氏がリストラをサムソン社長に押し付けたという構図と映るのは、誰かが意図的にリークしたのだろう。

総年俸、来季は今季の7割?

 また、9月上旬には新オーナーが、来季のチームの総年俸を今季の約1億1500万ドル(約130億円)から、8000万ドル台まで下げる意向だと伝わった。今季だけで3000万~4000万ドルの借金があるともされ、まずは経営の健全化を大リーグ機構(MLB)から求められているのかもしれない。ただ、現時点でマーリンズは来季、8選手と計9530万ドルの契約を交わしており、すでに予算オーバー。本当に8000万ドル台を目指すならば、大胆なトレードを仕掛けない限り実現は不可能だ。

 仮に、今季59本塁打を放ち、ナ・リーグの最優秀選手(MVP)候補で来季の年俸が2500万ドルというジャンカルロ・スタントンをトレードできれば、総年俸の大幅削減も見通せる。しかし、彼とはまだ10年総額2億9500万ドル(2028年の1000万ドルの契約破棄代を含む)もの契約が残っており、マーリンズがその一部、しかも相当額を負担しなければ、トレードは成立しないのではないか。04年にアレックス・ロドリゲスがレンジャーズからヤンキースにトレードされたときも、残っていた1億7900万ドルの契約総額のうち、レンジャーズが6700万ドルを補填することでようやくトレードが実現した。

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