「企業の75%がサイバーリスクに懸念」、AIGジャパン

2017/10/2 18:00
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ITpro

AIGジャパン・ホールディングスのマーク・ロイランス マーケティング部インサイト&アナリティクスグループ長(撮影:下玉利 尚明、以下、同じ)

AIGジャパン・ホールディングスのマーク・ロイランス マーケティング部インサイト&アナリティクスグループ長(撮影:下玉利 尚明、以下、同じ)

AIGジャパン・ホールディングスは2017年9月29日、企業のIoT(インターネット・オブ・シングズ)導入とサイバーリスクを独自調査した結果について、説明会を開いて公表した。説明会ではまず、同社のマーク・ロイランス マーケティング部インサイト&アナリティクスグループ長が独自調査の結果を公表した。

同調査は資本金5000万円以上で従業員100人以上の企業の役職者206人(取締役以上)に実施したもの。ロイランスグループ長は中堅規模の日本企業を対象にした調査であることに触れながら、IoT導入については「IoTの概念は浸透しつつも本格的な取り組みは限定的」であり、サイバーリスク対策については「75%の企業が自社のサイバーリスク対策に懸念や課題を持っている」と説明した。

サイバー攻撃により「直接被害を受けた経験があると回答した」企業の割合が8%だったことも紹介された

サイバー攻撃により「直接被害を受けた経験があると回答した」企業の割合が8%だったことも紹介された

同氏は企業のサイバーリスクに関する認識について、「いまだに個人情報の窃取を目的とした攻撃が多いと思われている」と指摘。ランサムウエアなどを使って金銭を窃取することが犯人の目的になっていると認識する企業の割合は「わずか7%だった」と話し、「より広い視野を持ってサイバーリスク対策に取り組むべきだ」とした。

■サイバー保険はセキュリティー対策のバロメーター

AIU損害保険の阿部瑞穂企業賠償・経営保険部部長補佐

AIU損害保険の阿部瑞穂企業賠償・経営保険部部長補佐

続いて登壇したAIU損害保険の阿部瑞穂企業賠償・経営保険部部長補佐は調査結果を基に、中堅企業が検討すべき対策や注目すべきリスクの実態に関する同社の見解を説明した。

阿部部長補佐は「海外展開している企業は国内のみで事業展開をしている企業と比べてIoTやサイバーリスクに関する意識が高い」とした。一方で「実際にサイバーリスクに対策しているかを尋ねたところ、70%がしていない、分からないと回答した」と話した。この結果は2013年の調査と変わらず、「4年前から企業の対策が進展していない」(阿部部長補佐)。

一般的にIoTの取り組みが先行しているとされる製造業を対象とした調査結果も公表した。サイバーリスク対策を経営課題としている企業の割合が全産業では61%だったのに対し、製造業では54%だった。阿部部長補佐は「製造業はセキュリティーに対する意識が他の産業と比べて低い」と指摘した。

AIU損害保険の小針成由執行役員大企業・中堅企業セグメント保険部門担当

AIU損害保険の小針成由執行役員大企業・中堅企業セグメント保険部門担当

さらに日本企業のサイバー保険の加入率が19%と米国に比べて低い結果だったことに触れ、「サイバー保険がよく理解されていないことが加入率の低さにつながっている」と分析した。一方で「サイバー保険への加入を取り引きの契約条件とされたことがある」と回答した企業が15%に達しているという。

サイバー保険の加入が企業の信用を高め、「サイバーリスク対策のバロメーターになりつつある」(阿部部長補佐)ことから、「リスクを分かりやすく、そして保険の内容も分かりやすく伝え、サイバー保険を含むリスク対策は事業拡大に向けた投資であるとアピールしていきたい」(同)という。

同社の小針成由執行役員大企業・中堅企業セグメント保険部門担当は、独自調査を基にサイバーリスクの実態と対策情報を発信することで、「事故を無くすために何をすべきかをお客様に提示する。アクティブケアとリスクコンサルティングに注力していく」と方向性を示した。

(タンクフル 下玉利尚明)

[ITpro 2017年9月29日付の記事を再構成]

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