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密売買天国アフリカで荒稼ぎする北朝鮮外交官

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2017/10/12 6:30
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 キム・ジョンス氏は、パスポートの写真ではスーツにネクタイのぱっとしない顔の紳士だが、その実体は朝鮮武術テコンドーの達人にして北朝鮮のスパイと目される人物だ。

没収したサイの角を展示するバンコク・スワンナプーム空港の税関職員=AP

没収したサイの角を展示するバンコク・スワンナプーム空港の税関職員=AP

 キム氏は2015年、アフリカ南東部にあるモザンビーク共和国の首都マプトで、南アフリカ共和国に駐在する北朝鮮大使館の参事官と共にクルマで走っているところを警察に停止させられ、身柄を拘束された。車内には10万ドル(約1120万円)近い現金と、4.5kgのサイの角を積んでいた。

 2人は、南アの北朝鮮大使館の介入によりその後、釈放された。キム氏は16年に南アからひっそりと出国した。

■不法活動で「忠誠心」を証明

 こうした事例は、ジュネーブに本部を置く非政府組織(NGO)「国際組織犯罪対策会議(The Global Initiative Against Transnational Organized Crime)」が発表した新しい報告書にいくつも上がっている。報告書の執筆者であるジュリアン・ラドメイヤー氏によれば、1986年以来、外交官がらみのサイの角や象牙の密売買事件29件のうち18件に、北朝鮮の外交官が関与していた。

 こうした不法活動のうち、どれだけが個人的な利得目的で、どれだけが北朝鮮の外貨獲得が目的かは明らかではない。2つの目的が重なっている場合もある。

 北朝鮮の外交官はあわれなほど薄給だ。90年代半ば、北朝鮮の在ザンビア大使館の職員は祝祭日のパーティーで出す食事を用意するのに近くの川で釣りをするのが常だった。

 北朝鮮には外貨獲得を目的とする機関が2つある。「38号室」と「39号室」だ。北朝鮮の外交官および国外で働く者は、合法か違法かを問わず、その収入の多くを国家に差し出すことになっている。上納金は体制への「忠誠心の証」だ。

 武器密売から米国の100ドル札偽造(注)などさまざまな不法活動による収入は、年間で10億ドル(約1120億円)に上ると推定されている。

注:北朝鮮製の100米ドルの偽札は「スーパーノート」の名で有名。

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