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ブロックチェーンでビザ 学生がフィンテック考案

金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックをテーマとする国際イベント「FIN/SUM(フィンサム)ウイーク2017」で20~21日、学生の事業考案コンテスト「アイデアキャンプ」が開かれた。国内外の12大学16チームが地方創生や資産形成などテーマに独自のフィンテックサービスを考えた。ありそうでなかったサービスが次々に発表された。

日経特別賞を受賞したフィリピンのデ・ラ・サール大学のチーム(21日、東京・丸の内)

フィリピンのデ・ラ・サール大学のチームが日経特別賞を受賞した。分散台帳技術「ブロックチェーン」を活用した外国人向け就労ビザの発行システムを提案し、審査員から「誰も想定しなかったブロックチェーンの可能性を見いだした」(米ジノバのニコラス・ギブソンマーケティング最高責任者)と評価された。

システムの中核となるのは安全性の高いブロックチェーン技術。機密性の高い個人情報に「パブリックキー」と呼ばれる鍵をかける。インターネットで情報入力から外務省の確認までを済ませられる。人口減少の解決手段の1つである外国人雇用の観点から発想した。メンバーの1人がビザを取得できず、来日できなかったこともきっかけになった。

メンバーの佐藤龍弥さん(21)とパウロ・ゴンザレスさん(22)は2016年に共同で起業した。投資家向けに企業のデューデリジェンス(資産査定)を支援する予定という。佐藤さんは「ブロックチェーンはインターネットの次に革命的な技術。今回のような発想を事業にすれば市場が盛りあがる」と話した。

NTTデータ賞を受賞した東京大学の大橋鳥海研究室(21日、東京・丸の内)

東京大学大学院のチームはコンビニエンスストアで電子マネーを使うとき、1円など支払額の端数を募金できる仕組みを発表した。レジの画面に自治体のPR動画などを流し、ボタン1つで寄付できる。NTTデータ賞と農林中央金庫賞をダブル受賞した。村山ゆいさん(25)は受賞後、「事業として育てられる可能性もあると言われた」と声を弾ませた。

審査員から高く評価された。フィンテックベンチャーのお金のデザイン(東京・港)の北沢直最高執行責任者(COO)は「既存の技術をうまく融合し、地方創生のきっかけを日常生活に組みこんだ」と指摘。NTTデータの残間光太朗オープンイノベーション事業創発室長も「小銭を持ち歩かない若者が多く、募金が進まないという社会問題に突き刺さるテーマ」と強調した。

慶応義塾大学のチームの投資アプリがQUICK賞を受賞した。アプリは人生ゲームのように投資を学んだあと、実際に地域ファンドなどへの投資に挑戦できる。

(吉田楓)

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