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日本ハム、視線は来季? 早すぎる「解体」の損得
編集委員 篠山正幸

2017/9/19 6:30
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大谷翔平が開幕早々に戦線離脱、ペナントレースからも置いてきぼりを食らった日本ハムのチーム再編の動きは早かった。中継ぎの谷元圭介や先発のルイス・メンドーサらを矢継ぎ早にトレードし、放出した。今季の「ギブアップ宣言」とも受け止められる早期解体・再編が、来季の巻き返しにつながるかどうか。

栗山監督が見つめる先は…=共同

栗山監督が見つめる先は…=共同

2年連続日本一を目指した今季の日本ハムだったが、4月に6連敗、10連敗と2度の大型連敗を喫し、早々に連覇の望みは薄くなった。

フロントは激しく動いた。6月29日に打線のてこ入れとしてヤディル・ドレイク外野手を獲得したと発表した。

7月初めにはDeNAとの間でトレードを成立させた。エドウィン・エスコバー投手を交換要員として、黒羽根利規捕手を獲得した。7月25日には屋宜照悟投手を交換要員として、ヤクルトの杉浦稔大投手を獲得、支配下登録した。

ここまでは「今季」を意識した動きともみえた。しかし7月末の谷元の中日への金銭トレード、8月のメンドーサの放出(阪神へ)に至り、来季以降の"新チーム"への移行路線がはっきりした。ちょうど夏の大会のあと3年生が引退し、新チームになった高校のチームのように。

貴重な中継ぎとして貢献してきた谷元は今年球宴に出場したばかりで、珍しい移籍となった。また今季加入したばかりのエスコバーも、1シーズンを全うしないままの異例のトレードとなった。

このオフ、球団は大谷のポスティング(入札)制度による移籍を容認する方向とみられ、チームはまさに解体的出直しを図ることになる。

三重県出身の谷元にとって中日は地元の球団。またDeNAに移ったエスコバー、阪神のメンドーサとも戦力として重宝されており、球団としても選手がハッピーになれるよう最大限の配慮をしたものとみられる。

複雑なファン心理、どう報いるか

球団はポスティング制度による大谷の大リーグ移籍を容認する方向とみられている=共同

球団はポスティング制度による大谷の大リーグ移籍を容認する方向とみられている=共同

あとはファン心理、ということになろうか。今季、見込みのないことは頭のなかでは理解していても、もう新体制?となるとどうか。9月以降に限っても30弱の試合数が残っていた。来季への希望だけで応援し続けるには少々長すぎる期間ではある。

それらの試合のなかで、大谷の投打の出番が、まるでメジャーのスカウトに向けた"試写会"のごとき色合いを帯びたことも、そこはかとない「秋色」を醸し出したのだった。

ただ、メジャーではこうした切り替えは日常茶飯事。シーズンをあきらめた球団から、ポストシーズンをにらむチームへ人材が動き、勝ち組と負け組が早い段階ではっきりしてくる。シーズンの負けを覚悟して、早々と新しいチームづくりに着手して成功した例も少なくない。日本ハムの動きはそういう意味では先進的だ。ファンの忍従に報いることができるかどうか、答えは来季、問われることになる。

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