2017年11月21日(火)

記者がトライ カジノディーラーになってみた

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2017/9/8 6:30
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 昨年末に統合型リゾート(IR)整備推進法が成立し、カジノ誘致に自治体や企業が動き出した。「働き手はどうなっているの」とキャップ。カジノの主役、ディーラーをどう育てるのか調べると東京に養成学校があり、体験入学も実施中。カジノって怖そう。もの怖じしていると「記者生活を賭けてやってね」とキャップのつれない一言。私も意を決してベット(賭け)だ。

■ルーレットに挑戦、頭もぐるぐる

 9月上旬。東京都新宿区のビルの2階にある日本カジノスクールに恐る恐る足を踏み入れた。黒いじゅうたんにカジノゲームのテーブル8台。「地下」とか「賭場」といった暗いイメージを持っていたけど、意外にも明るいムード。体験ではブラックジャックやルーレットを遊びながら学ぶ。

 私が的を絞ったのは、ディーラーの動きに目を奪われたルーレット。盤で玉をさっと回し、チップをさっそうと回収していく。映画でよく見る、あれだ。スマートな私が頭に浮かぶ。

 講師は本場の米ラスベガスでのディーラー経験がある内田貴子さん。「記者さんのお仕事柄から申し上げます。ディーラーは締め切りなし、ノルマも残業もなし」と機先を制された。手玉に取られながら、なすがままに衣替え。ワイシャツに蝶(ちょう)ネクタイを着け、ベストをまとう。

当たりの数字にマーカーを置く

当たりの数字にマーカーを置く

 まずは玉を放つ練習。直径2センチメートルほどの小さな白い玉を中指の第1関節と親指で挟む。盤に中指を押しつけて、玉を手前に引っ張るように回す。「ほこりをとるような感覚でやってみて」「力まずに、するっと」

 見よう見まねでやってみると、玉が盤をとりあえず回った。案外できるのね、と思っていると「15周くらい回らないとゲームが成立しません」。10周もせず力なくコロコロ落ちていく。

 がっかりしていると、先生がコツを教えてくれた。「ご飯、何食べようかなって考えながらやると肩の力が抜けますよ」。「ご飯何食べよう」とつぶやいてみると、玉が回らないどころか盤の外に飛び出してしまった。

 それなりに慣れてきたところで「玉の動きは見てはいけません」とぴしゃり。ディーラーが玉を見ていると、どこかの数字を狙っていると怪しまれるという。「でも、プロは狙えばできるんじゃないですか」と質問すると、「盤上に金具があって跳ねるので無理。そもそも、そんなこと考えません」とたしなめられた。

 次はチップの配当。配当の倍率は賭け方によってまったく違う。加えて「サイジング」という技術が必要。お客さんが置いたチップの隣に、勝ち分のチップを間違いなく配るため、人さし指をスライドさせて高さをそろえる技術だ。ディーラーは1枚ずつ数えるような不格好なことはしない。

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