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決めきれぬ攻撃陣、アルゼンチンなお浮上せず
サッカージャーナリスト 沢田啓明

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2017/9/8 6:30
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サッカーの試合では、我々ジャーナリストでも戦前の予想が外れることがしばしばある。見方が間違っていた、と言われればそれまでだが、この世界最高の人気スポーツの魅力のひとつがその意外性にあるのは確かだろう。

まさかの最下位とドロー

過去に2度ワールドカップ(W杯)を制覇し、マラドーナ、メッシら世界サッカー史上に輝くスーパースターを輩出してきた超大国が、来年のW杯出場権がかかる予選終盤のホームゲームで、最下位ですでに予選敗退が決まっており、将来を見据えて若手中心のメンバーで臨んだ国と引き分けるとは全く予想していなかった。

W杯南米予選順位表
国名勝ち点得失差
ブラジル371141+27
ウルグアイ27835+10
コロンビア26754+3
ペルー24736+1
アルゼンチン24664+1
チリ23727+1
パラグアイ21637-6
エクアドル206280
ボリビア134111-20
ベネズエラ81510-17

第16節終了時点

9月5日、南米各地でW杯南米予選の第16節が行われた。

南米予選は、参加10カ国がホームアンドアウェー方式で各々18試合を行う。南米からの出場枠は4.5で、ブラジルは首位を独走し、すでにW杯出場を決めている。一方で、強豪アルゼンチンは15節終了時点で5位と低迷。このままだとオセアニア地区1位ニュージーランドとの大陸間プレーオフを戦わなければならない。

今年6月に就任したホルヘ・サンパオリ監督は「高い位置からの強烈なプレス、素早い攻守の切り替え、人数をかけての果敢な攻撃」を基本とする戦術を短期間にたたき込み、7月の強化試合でブラジルを1-0で下した。8月31日のW杯予選第15節のウルグアイ戦(アウェー)でも中盤を支配して主導権を握り、スコアレスドローで勝ち点1を手にしていた。残り3節。サンパオリ監督としては、ホームでベネズエラとペルーに勝ち、アウェーでエクアドルと引き分け以上なら4位以内が確実で、晴れてW杯出場、という胸算用だったはずだ。

迎えたベネズエラ戦。アルゼンチンは多くの決定機をつくりながら、CFイカルディ(インテル・ミラノ)、FWディバラ(ユベントス)らが決め切れない。エースのメッシ(バルセロナ)も、珍しくパスの失敗が多く、ドリブル突破を再三止められ、絶好の位置からのFKを大きく外す。左サイドを突破してチャンスをつくっていたMFディ・マリア(パリ・サンジェルマン)が故障し、わずか25分で退いたのも痛かった。消化不良のまま、前半を0-0で終えた。

後半開始早々、アルゼンチンは冷や水を浴びせかけられる。ベネズエラが中盤でボールを奪うと、素早いカウンター。巧みなスルーパスを通し、21歳のFWムリージョ(カシムパシャ=トルコ)が技ありのシュートをたたき込んだのである。

目が覚めたアルゼンチンは、4分後、左サイドを突破したMFアクーニャ(ラシン)が鋭いクロス。これをゴール前でイカルディが競り合い、相手DFのオウンゴールを誘って追いついた。

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