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サッカー日本、ここから本当の戦いが始まる
サッカージャーナリスト 大住良之

(1/3ページ)
2017/9/7 6:30
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 バヒド・ハリルホジッチ監督率いるサッカーの日本代表は9月5日夜(日本時間6日未明)のサウジアラビア戦を0-1の敗戦で終え、来年6月にロシアで開催されるワールドカップのアジア予選全日程を終了した。

 気温32度、湿度76%というジッダでの過酷なコンディションにもかかわらず日本は果敢な戦いでスタートしたが、20分を過ぎたころから極端に動きが落ち、相手との間合いが空いてサウジ攻撃陣のテクニックを止めることができなくなった。そうした中で63分に1点を許し、それを取り戻すことができなかった。

サウジ戦の後半、指示を出すハリルホジッチ監督=共同

サウジ戦の後半、指示を出すハリルホジッチ監督=共同

 前任者のハビエル・アギーレ監督の契約解除に伴いハリルホジッチ監督が就任したのが2015年3月。アジア2次予選が始まったのが3カ月後の6月。約1カ月間チームがともに過ごし、最多で6試合をこなすことができるアジアカップ(15年1月、オーストラリア)後の監督交代であったことは、選手の見極めや戦術の浸透、さらには選手との相互理解など、新監督にとって多くの面でハンディとなった。

 欧州組を招集できなかった15年8月の東アジアカップ(中国・武漢)を除けば、ハリルホジッチ監督が選手と過ごしたのは、各活動最長10日間の「インターナショナル・マッチデー」が2年半で13回。それぞれのマッチデーには2試合が行われ、さらに試合前日と翌日の調整日、試合間の移動日などを引くと、しっかりとしたトレーニングができたのは毎回数日間。2年半で延べ50日程度ということになる。

 そうした難しい状況に加え、昨年9月に最終予選がスタートしたときには自らの選手選考ミスでコンディションの整わない選手を送り出してしまい、アラブ首長国連邦(UAE)に1-2で敗れて苦しい状況に追い込まれた。しかし昨年11月のサウジ戦(埼玉スタジアム)、今年3月のUAE戦(アルアイン)、そして8月31日のオーストラリア戦(埼スタ)と、絶対に勝たなければならない勝負どころで思い切った采配をみせ、いずれも会心の勝利を得た。

 サウジ戦ではMF本田圭佑、香川真司、FW岡崎慎司をベンチに置いてFW久保裕也、FW大迫勇也を先発させて最終予選に入って初めての「強さ」をみせて勝利。UAE戦では34歳のMF今野泰幸を2年ぶりに招集してフル出場させ、貴重なアウェー勝利を呼び込んだ。そしてオーストラリア戦では、21歳のMF井手口陽介の起用が快勝の決定的要素となった。

日本代表、新しいスタイルに変質

 これらの試合は「世代交代」と表現されるが、2年半の変化の本質は本田、香川、岡崎らに代わって大迫、久保、FW原口元気らが攻撃の中心になったということではない。サッカー自体が完全に別のものに変わったのだ。

 今世紀に入ってからの日本代表のサッカーのスタイルはほぼ一定していた。日本人の長所を生かそうというスタイルは、フィリップ・トルシエ監督(1998~02年)以後、アルベルト・ザッケローニ監督(10~14年)までの歴代監督のすべてで共通していたといっていい。パスワークで試合を支配し、コンビネーションプレーで突破して得点を狙うというサッカーだ。

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