2019年7月17日(水)

一枚上手の相撲論(浅香山博之)

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台頭する押し相撲力士 自分の型を極めよ

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2017/9/8 6:30
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あと気にかかるのが、けがが多い千代の国の相撲だ。立ち合いからそのまま突き押しでいけるところで、ちょっと中に入ったら、すぐにすくって投げようとしたり、おっつけているのにまわしを取りにいったりする。それで投げにいってけがをする。いわば「けがをする相撲」だ。おっつけるのであれば、そのまま徹底的に絞って絞って、相手を窮屈にしてまわしを取るのであれば、それでいいが、千代の国はすぐに強引な投げを打ってしまう。差しきってもいないのに、いきなりすくい投げにいくのも、けがをしにいっているようなもの。けがをしない体があればそれで通用するかもしれないけれど、千代の国はそこまで体が大きいわけでもない。あれだけの瞬発力があり、動きも速いわけだから、もっと突き押しに徹した方がいいのではないか。中途半端な相撲は怖い。前に出る相撲を取っていれば、けがもそうそうないはずだ。

押すなら押すと、押し相撲を徹底することが大事だ=共同

押すなら押すと、押し相撲を徹底することが大事だ=共同

押し相撲の人間は押すことで力つく

ベテランの豪風は当たるところは当たって、たとえ押せなくなっても、相手を動かしながら押して勝っている。38歳という年齢でまだ元気に幕内で相撲を取れるのは、やはり押し相撲に徹底しているからこそだろう。これを中途半端に四つ相撲を覚えていると、次第に体が前に出なくなり、まわしを取りにいったり、引きにいったり、横に逃げたりと、結果的に当たれなくなってくる。簡単に四つに組みにいき、相手に合わせた相撲をとって勝てなくなってくる。

やはり押すなら押すと、押し相撲を徹底することが大事だ。仮にまわしを引いて勝っても、それはたまたまで、ずっと勝てるかというと勝てない。勘違いをしたら、そこから相撲の流れが悪くなってしまう。押し相撲の人間は押すことで力がつく。引かれても足が出て相手についていけるようになったり、怖がらずに前に出られるようになったり、はたきも食わなくなったりと、それが自信になっていく。押しの形、突きの形をどんどん磨いて自分のものにできれば、押し相撲の勢いはなかなか止まらないし、どんどん上にいけるだろう。型にはまったら押し相撲は強い。押し相撲はそこが強みだ。プロということを自覚して、もっと自分の相撲を徹底して磨き、それぞれが自分の相撲を極めていかないと。それが型というものだ。

(元大関魁皇)

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