2018年9月22日(土)

三菱地所とVB、防災訓練にIoT 画面に社員の所在

2017/9/1 12:30
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 三菱地所と、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」機器を開発するベンチャー企業のハタプロ(東京・港)は1日、少ない消費電力で広域通信ができる通信規格「LPWA」を使った防災訓練を、都内で実施した。IoTを活用しビルで働く従業員の居場所を円滑に把握できる仕組みなどを取り入れ、ビル全体の防災・減災の取り組みを進める。

社員の位置情報を地図上に表示し、パソコンの画面で確認できる

 三菱地所は「防災の日」の同日、都心で大地震が起きたと想定し、東京・大手町の専門技師など同社社員が街に派遣され建物の被災状況を確認する状況を再現。各社員にハタプロが開発した小型の通信機器を持たせ、全地球測位システム(GPS)を使って社員の居場所をリアルタイムでパソコン画面の地図上に表示するようにした。

 三菱地所は毎年同様の訓練をしてきたが、従来は社員がトランシーバーで対策本部とやり取りし、位置情報をホワイトボードを使い手書きで管理していたという。今回のIoT活用によって、位置情報の把握や管理の効率化を図る。

 LPWA回線は少ないデータ量の通信しかできない920MHz(メガヘルツ)帯域のため、国内では通信事業者免許が不要で、誰でも構築網を築けるのが特徴。通信費がかからないほか、震災時にWi-Fi(ワイファイ)などの通信が遮断されたときでも情報のやり取りができる。画像や音声など大容量のデータ通信には向いていないが、人の位置情報のような小容量データを低コストで送ることに適しているという。

 ハタプロと三菱地所は、都心は高層ビルが密集するため、災害発生時に電波が途切れるといった課題を想定していた。三菱地所街ブランド推進部統括の奥山博之氏は、LPWA回線を使ったIoTの仕組みについて「おおむね使えることが分かった」と説明した。細かい改善点を洗い出し、実用化を検討する方針。将来はビルの外壁にセンサーを付け、被害を自動判定して対策本部に通知する機能を加えるなど、防災システムとして進化させる考えだ。

(ゼンフ・ミシャ)

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