2017年11月21日(火)

ホップ、動脈硬化予防 コレステロール排出

2017/8/31 6:30
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 日本大学などの研究チームは、ホップに多く含まれる「キサントフモール」というポリフェノールが、動脈硬化の予防に役立つ可能性があることを明らかにした。特定のたんぱく質や脂質からなる善玉コレステロール(HDL)の働きを活性化することを、ハムスターの実験で確かめた。有効成分を濃縮し、機能性食品などに応用できるか検討する。

ホップには「キサントフモール」というポリフェノールが多く含まれている

ホップには「キサントフモール」というポリフェノールが多く含まれている

 防衛医科大学校、サッポロホールディングス、国立循環器病研究センター、所沢ハートセンターとの共同研究。

 血中に含まれる低密度リポたんぱく質(LDL)はコレステロールの運び屋となるため、「悪玉」とよばれる。免疫細胞のマクロファージがLDLを食べると血管にコレステロールがたまり、動脈硬化を引き起こす。

 研究チームは血管壁のコレステロールを取り除くHDLに注目。ハムスターにコレステロールとキサントフモールを混ぜたエサを6週間食べさせた。放射性同位元素を使って調べると、キサントフモールを混ぜた方がコレステロールを多く排せつしていた。

 さらに、ハムスターの血液からHDLを採取した。HDLの働きを見るため、コレステロールを含むマクロファージにHDLを加え、引き抜くコレステロールの量を調べた。キサントフモールを与えたハムスターでは、3~4割引き抜く能力が高かった。

 HDLは肝臓で作られてから、血管内のコレステロールを引き抜き、成熟化するとされる。成熟すると肝臓に戻る。HDLの成熟を助ける酵素を調べると、キサントフモールを食べさせたハムスターでは酵素の量が増え、活性も上昇していた。

 実験を担当した近藤春美専任講師は、「キサントフモールはHDLの引き抜き能力を高めることで、コレステロールを肝臓に戻し、体外への排出を促す可能性がある」と期待する。

 ポリフェノールの動脈硬化予防効果は疫学的に知られているが、今回はHDLの働きを動物実験を通じて解明した。

(藤井寛子)

[日経産業新聞 8月31日付]

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