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企業目線の助言 立地誘う 医療産業 神戸で育つ(2)
軌跡

2017/8/29 17:00
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企業の世話をする組織が充実している医療都市にベンチャーが引っ越し――。矢田立郎・前神戸市長が2001年に視察した米国ではこんな光景もあった。研究成果を事業に生かすには、研究者らのノウハウが企業にとって必要となる。

資生堂は再生医療の研究拠点を神戸に設けた(細胞培養加工施設)

資生堂は再生医療の研究拠点を神戸に設けた(細胞培養加工施設)

神戸医療産業都市に毛髪の再生医療の研究拠点を14年に設けた資生堂。岸本治郎・再生医療開発室長が場所を探した頃、「それなら神戸を候補に」と声をかけたのが先端医療振興財団の川真田伸・細胞療法研究開発センター長だ。

岸本氏と川真田氏の縁は11年ごろ始まる。別の研究案件で年数回ペースで相談する機会があり、「企業目線で助言してくれる」と岸本氏は好印象を持った。

企業にとっては、作業着のきちんとした着方をはじめ、再生医療を安全に進めるための手順を習得するのも一苦労。神戸には「実践的に最先端の『作法』の指導を受けられる」(岸本氏)利点があった。

細胞療法のセンターは企業に対し、再生医療に使う細胞の受託製造や関連のコンサルティングを実施。患者などから採取した細胞を加工するために無菌状態で安全に培養するといったノウハウを持っている。

川真田氏は医療産業都市に「自分の好きな研究のためにいるのではない」と話す。企業に勤めた経験もあり、14年のセンター設立前から、企業人が何を求めているかを考えてきた。資生堂のように再生医療に関するコンサルなどの関係から医療産業都市に進出した企業は10社近くあるという。

同都市の企業・団体数は338だが、内訳をみると551件進出した一方、213件の退出がある。先端医療で成果を出すのは容易でなく退出は仕方ない面もあるが、都市の持続的成長には研究者と企業人の信頼関係づくりが重要になる。

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