米企業トランプに反旗 女性CEO乱を呼ぶ

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2017/8/26 6:30
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ユダヤ系CEOも当初は、ビジネス強化を掲げるトランプ氏と協力関係を築いた。しかし、反ユダヤの事件が増加するなか、ネオナチを容認するかのようなトランプ氏の発言はユダヤ系CEOの許容範囲を超えていた。

「偏見や人種差別主義は一点の曇りもなく批判されなければならない」。投資会社ブラックロックのCEOでユダヤ系のラリー・フィンク氏はこう述べ、助言機関からの辞任を早々に決めた。他のメンバーにも辞任を働きかけたという。

■大物投資家も関係を再考

18日には著名投資家のカール・アイカーン氏がトランプ氏の規制緩和の特別顧問からの辞任を表明した。選挙戦序盤からトランプ氏を支持してきたユダヤ系大物投資家もトランプ氏との関係を再考している。

今後、ユダヤ系CEOで動きが注目されるのが、カジノ王の異名を持つラスベガス・サンズのシェルドン・アデルソンCEOだ。日本ではソフトバンクグループの孫正義社長とトランプ氏との会談をお膳立てした人物として知られる。多額の献金をしたため、トランプ当選の立役者とみなされているが、反ユダヤに対抗する運動に熱心な慈善家としての顔も持つ。

アデルソン氏がスポンサーを務めるロビー団体「共和党ユダヤ人連合」(RJC)は16日「反ユダヤと人種差別を拒否する澄み切った道徳を持ってもらうべくトランプ氏に働きかける」との声明を発表した。アデルソン氏はRJCを通じて、ネオナチやKKKを拒否する政治運動を展開するとみられる。

「KKKがトーチ(たいまつ)を掲げて行進する様子はナチスを思い起こさせる」(米ユダヤ人人権団体、サイモン・ウィーゼンタール・センター)。人種差別主義者が公然と行進し、最高権力者が明確に批判しない状況は、苦難の歴史をユダヤ系の人々に思い出させるのに十分なのだろう。

ユダヤ系CEOは声をあげ始めた。RJC取締役のフレッド・ゼイドマン氏は米政治情報サイト「ポリティコ」にこう語った。「沈黙を続けると何が起こりうるのか我々は知っている」

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