2019年2月23日(土)

星野リゾート出資のVB、訪日客視点で観光情報

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2017/8/16 6:30
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観光業界のカリスマ経営者として知られる星野佳路氏が「ほれた」ベンチャー企業がある。外国人に日本の観光情報を伝えるMATCHA(東京・台東、青木優社長)だ。7月に星野氏が率いる星野リゾート(長野県軽井沢町)がMATCHAへの出資を決めた。観光のカリスマを引き付けた魅力は何か。

外国人観光客らでにぎわう商店街(大阪市)

外国人観光客らでにぎわう商店街(大阪市)

今年4月、アシックスのスポーツシューズ「オニツカタイガー」が異様な売れ行きを示した。「販売数はいつもの年の1.5~2倍に膨らんだ」(アシックスの担当者)。その理由は1本のタイ語の記事広告にあった。

「オニツカタイガーの新色が登場!免税などの割引価格は日本だけ!」。このような表現でオニツカタイガーの新商品を紹介した記事広告を掲載したのがMATCHAのウェブサイト「MATCHA」だ。

タイ人でMATCHAの営業戦略マネージャーを務めるカオさんは「タイ人は長い文章を好まないので、商品の特徴や価格を端的にわかりやすく書くようにライターに指示した」と語る。

多くのタイ人は、日本をファッションにこだわりがある国とみているという。オニツカタイガーはタイ人の間では「センスがよい」と思われており、価格も欧米の製品よりは手ごろだという。

オニツカタイガーを扱っている店舗は日本のどこにあるのか。免税の手続きはどうすればよいのか――。記事広告では、タイ人が日本でオニツカタイガーの新商品を手に入れようとするときに直面する様々な疑問についても答えている。

記事広告のリンクをSNS(交流サイト)のフェイスブックに投稿したところ「いいね!」が約1万6千件、シェアが約3000件、コメントが約800件もあった。中には写真とともに、タイ語で購入したというコメントも寄せられている。

国内市場縮小に直面する日本の消費財メーカーにとって、訪日外国人の買い物需要の取り込みは重要な課題だ。自分たちの商品の魅力を外国人にどう伝えればよいのかという悩みに応えているのがMATCHAだ。

MATCHAは日本の観光に関する情報を取材して記事にするだけでなく、企業や省庁、地方自治体から依頼を受けて記事広告も掲載している。

内容は観光地やお土産などの紹介が中心だが、オニツカタイガーのように特定の商品に焦点をあてる場合もある。料金は200万円から。月に60~100本の記事を配信する。編集記事と記事広告の割合は9対1だ。244の国と地域から毎月240万人以上のアクセスがあるという。2017年11月期の売上高は前期の約3倍の1億5000万円になる見通しだ。

これだけ多くのアクセスを集められる理由は人材の多様性にある。

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