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設立80年、第3世代に継承 踊る!バレエ団(1)
軌跡

2017/8/14 17:00
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今年のモスクワ国際バレエコンクールでシニア部門の銅賞に輝いた寺田翠は大阪府出身、昨年、英国ロイヤルバレエ団で最高位のプリンシパルに就任した平野亮一は兵庫県出身。新国立劇場バレエ団のプリンシパル、奥村康祐や福岡雄大は大阪府出身と、世界的に活躍する日本人バレエダンサーの中には関西出身者が少なくない。関西は知られざるバレエ激戦区なのだ。

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1956年に初演した「赤き死の舞踏」を踊る友井唯起子(右)と法村康之

1956年に初演した「赤き死の舞踏」を踊る友井唯起子(右)と法村康之

日本にバレエを伝えたロシア出身のエリアナ・パヴロワが1927年に最初のバレエ稽古場を神奈川・鎌倉に開くと、程なくして関西にもバレエが伝わる。関西で最も古い、法村友井バレエ団の設立は37年。今年設立80周年を迎えた、日本で最も歴史のあるバレエ団の一つだ。

最初はモダンダンスの舞踊団としてスタートしたが、52年に創立者の法村康之と友井唯起子がパリに留学したことをきっかけにバレエに軸足を移す。モダンダンス研究のための渡欧だったが、「ダンスの基本がバレエであると知って方針転換した」(法村牧緒団長)。古典バレエもレパートリーに加え始めるが、当時の公演の中心は唯起子らの華やかな個性を生かした創作バレエが中心だった。

さらなる転機は2人の息子で現団長の牧緒のモスクワ留学だ。当時バレエ団の指導に招いていたボリショイ・バレエ学校のメッセレルから「『男性ならワガノワ・バレエ学校のプーシキンに学ぶべきだ』と強く勧められた」(牧緒)。牧緒は同校初の日本人留学生となり、ロシア流のバレエテクニックを身につけて帰国。以後、付属のバレエ学校でワガノワ・メソッドを教え、バレエ団ではロシアの古典バレエを上演するという現在のスタイルが確立する。

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創立80周年記念公演で「ジゼル」を踊る法村珠里(右)=(C)OfficeObana-尾鼻文雄

創立80周年記念公演で「ジゼル」を踊る法村珠里(右)=(C)OfficeObana-尾鼻文雄

80周年を迎えた今、バレエ団の中核は第3世代に移行しつつある。牧緒の息子、圭緒は同じくワガノワ・バレエ学校に、娘の珠里はボリショイ・バレエ学校にそれぞれ留学し、主役級のダンサーとして活躍している。10月に予定している記念公演では、唯起子による創作バレエ「赤き死の舞踏」を61年ぶりにリメークし、圭緒と珠里が主役を踊る。「親に負けまいという気概をもって、バレエ団を率いてほしい」と牧緒は次世代に期待を込める。(敬称略)

大阪・文化担当 小国由美子が担当します。

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