2018年12月17日(月)

楽天出身者、急拡大期の熱量と企画力

2017/8/14 9:07
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インターネットの分野で新たな事業が次々と生まれ、経営を担う人材でもネット企業の出身者が目立つ。なかでも人材を多く輩出している3社を取り上げ、顔ぶれの傾向や出身母体の風土などを探った。1回目は楽天を取り上げる。

プレイドの倉橋健太社長(34)

ビズリーチの南壮一郎社長(41)

Viibarの上坂優太社長(33)

「どうやったら同期の中から抜け出せるか、自分の仕事を徹底的に考えていました」。2011年にプレイド(東京・品川)を創業した倉橋健太社長(34)は6年半在籍した楽天時代を笑いながら振り返る。05年に新卒で入社し、数十人の同期がいた。多くはベンチャーらしく「熱量」が高かったという。

プレイドはウェブサイトへの来訪者の属性を分析するサービスを提供する。倉橋氏は楽天時代にはウェブサイトの編成やマーケティングなどを担当した。三木谷浩史社長(52)と直接やり取りすることもあり、「(三木谷氏は)誰よりも会社や事業のことを考えていた」。

三木谷氏が示す目標の高さなどに現場が動かされた。「営業だけでなくすべての職種が数字で責任を負い、個々人が何とか打開策を見つけていく」。楽天の人材の特徴をこう話す。

楽天出身の経営者では、00年にトレンダーズを創業した経沢香保子氏(44)、00年に入社して04年にグリーを創業した田中良和社長(40)らが知られる。その後に続いて起業した人物にはプロ野球球団の創設を経験した人もいる。

07年に人材サービスのビズリーチ(東京・渋谷)を創業した南壮一郎社長(41)は旧モルガン・スタンレー証券を経て04年に東北楽天ゴールデンイーグルスの創設に携わった。チーム運営やスタジアムを担当。05年のシーズン開幕日、真っ赤に燃えるスタジアムの観客席を見て「夢物語のようなことでも志をともにした仲間と力を合わせれば不可能はない」と感じたという。

「『最高の仲間と歴史を創る』『仲間と世の中の仕組みをより良くする』。この思いがビズリーチのDNAになっている」。南氏はそう語る。球団の創設には、09年に弁当宅配サービスのスターフェスティバル(東京・渋谷)を創業した岸田祐介社長(40)や、12年にヤフーに転じ、現在は電子商取引(EC)事業を統括する小沢隆生執行役員(45)らも関わった。

最近の起業家では、動画制作支援システムを開発するViibar(ビーバー、東京・品川)を13年に創業した上坂優太社長(33)がいる。東証一部上場前で日本を中心に事業を拡大中だった09年から楽天に在籍し、営業やマーケティングを経験した。

00年代に入ったころの楽天はECの「楽天市場」が軌道に乗り、様々な事業に手を広げ始めた。事業を急拡大する活気と会社が掲げる高い目標を自力で達成しようとする空気が強かった。その時期を経験したOBがECにとどまらない多様な事業で活躍している。

(諸富聡)

[日経産業新聞 8月14日付]

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