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餃子の王将、新工場の設計者を提訴

日経アーキテクチュア

「餃子の王将」を全国展開する王将フードサービスが、2016年2月に完成した新工場の設計・工事監理者を訴えた。京都地方裁判所に2017年7月31日付で訴訟を提起、同日に投資家向けとして適時開示した。同社が主張する損害額は2億3995万円だ。開示文書に記された相手方は設計・工事監理者だけで、施工者抜きの異例の構図となっている。

提訴の理由は「債務不履行などに基づく損害賠償請求」で、相手方は三座建築事務所(大阪市)。王将フードサービスは三座建築事務所への提訴について、開示文書では「旗艦工場である東松山工場の設計監理を請け負ったが、同工場において結露ならびにカビの発生が認められたため、その設計監理業務の責任を問うもの」としている。

また問題となった東松山工場についてはすでに結露対策、カビ対策の補修を完了しており、「同工場での製造物の品質や生産能力に影響はまったくない」としている。

王将フードサービスは日経アーキテクチュアの取材に対し、「現時点では開示内容以上のコメントは差し控えたい」(広報部)と回答した。

王将フードサービスのウェブサイトによると、東松山工場は埼玉県東松山市で2016年2月に完成。同年4月から本格稼動させた。地上4階建てで、敷地面積1万5045m2(平方メートル)、延べ面積1万5326m2だ。環境面にも配慮し、埼玉県建築物環境配慮制度(CASBEE) Aランクを取得したという。

単体の事業費は不明だが、王将フードサービスには現在、東松山工場を含め4つの工場があり、決算発表時にCK(セントラルキッチン)への総投資額を明らかにしている。東松山工場を建設中だった2016年3月期には65億5500万円を投じたと決算資料に記している。

同社は東松山工場について、ウェブサイトでは「今後の事業展開の基盤」と位置付けている。2016年3月期決算時において「食品安全国際規格FSSC22000に準拠した食品安全マネジメントシステムの構築」をうたっている。独自開発の設備によって餃子製造を機械化、店舗調理の削減と効率化による省人化を目指すとともに、大手スーパーへの成型餃子販売といった事業展開を視野に入れているという。

三座建築事務所のウェブサイトによると、同社は2012年に竣工した王将フードサービス久御山工場(京都府久御山町)の設計者でもあったようだ。同社は8月7日、日経アーキテクチュアの取材に対し、「設計・工事監理業務委託契約の上でのトラブルだと認識している。係争中につき、現時点でこれ以上のコメントは難しい」と回答した。

(ライター 池谷和浩)

[日経アーキテクチュアWeb版 2017年8月9日掲載]

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