資生堂、中国に「NARS」ブランド投入

2017/8/1 6:30
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資生堂は高級化粧品ブランド「NARS(ナーズ)」を中国市場に投入する。8月からネット販売を始め、9月から店舗展開にも乗り出す。中国の化粧品市場はスキンケア商品の比重が高いが、所得水準の向上でメーキャップや香水の需要拡大が見込まれる。メーキャップ主力の「ナーズ」で、新たな顧客を掘り起こす。

「NARS」はカラーバリエーションが豊富なメーキャップが主力

「NARS」はカラーバリエーションが豊富なメーキャップが主力

「ナーズ」は米著名アーティストのフランソワ・ナーズ氏が創設した高級メーキャップブランド。資生堂が2000年に傘下に収めた。現在は欧米や日本、東南アジアなど約30カ国・地域で百貨店中心に展開している。中国では香港だけで販売していた。

8月下旬以降、現地の有力インターネット通販サイト「WeShop」で販売を始める。9月には上海の大型商業施設「ラッフルズシティ・ショッピングセンター」内に、「NARS」の独立店舗も開業する予定だ。

ファンデーションや口紅、アイシャドーなどをそろえる。商品の中心価格帯は約350元(約5800円)。中国ではプレステージ(高級品)の位置づけになる。

資生堂は中国では高級品として「SHISEIDO」や「イプサ」「クレ・ド・ポー ボーテ」などを販売しているが、これらのブランドは相対的にスキンケアの比重が高い。メーキャップ主体のナーズは多彩なカラーバリエーションを誇り、商品に個性を求める「ミレニアル世代」に訴求できるとみる。

中国の化粧品市場は消費者の所得水準上昇に伴い、高価格帯のメーキャップや香水の人気が高まっている。資生堂は昨年、化粧品の生産・販売権を取得した伊高級ファッションブランド「ドルチェ&ガッバーナ(D&G)」の香水やメーキャップについても中国市場への投入を検討している。

資生堂の16年12月期の中国事業は1205億円。現地通貨ベースでは前期より11.4%伸びた。ブランド別の販売構成比ではオプレの比重が高いが、クレ・ド・ポー ボーテなど高価格帯が伸び、営業損益は前期の5億円の赤字から、42億円の黒字へ転換している。17年12月期は現地通貨ベースで、前の期比14%の増収を見込んでおり、ナーズの投入で弾みをつける。

(企業報道部 松井基一)

[日経産業新聞 2017年8月1日付]

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