2017年12月18日(月)

音楽の著作権料 JASRACが徴収攻勢、いくらが妥当?

価格は語る
コラム(ビジネス)
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2017/8/3 2:00
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 日本音楽著作権協会(JASRAC)が音楽教室から著作権使用料を取るとの方針を示し、波紋を広げている。反対するヤマハ音楽振興会(東京・目黒)や河合楽器製作所など249企業・団体は「音楽教育を守る会」を結成。支払義務がないことを確認するため6月20日に東京地裁に提訴した。そもそもJASRACはこれまで誰からいくら徴収してきたのか。徴収先を拡大する契機となったカラオケを手始めに、価格がいかに決まってきたのかを探る。

■カラオケは同じ曲でも部屋サイズで金額違う

 カラオケ店からの著作権料徴収が始まったのは1998年。著作権法22条では著作物について著作者が「公衆に直接見せまたは聞かせることを目的として上演し、または演奏する権利を有する」となっている。重要なのは「公衆に」という部分だ。カラオケでは店側が客に歌わせ、聞く客(公衆)もいる状況で利益を得ていると解釈されている。

 カラオケはサーバーから配信した曲を1つずつ特定しやすいので、アーティストと著作権料を結びつけやすい。ただ、そもそも「いくら集めるか」が課題だ。JASRACは徴収する包括契約の価格を「店の基本料金」と「部屋の大きさ」で拡大していく仕組みにした。同じ曲を歌うにしても、東京・銀座のような地価の高い場所で1部屋に大人数を入れるカラオケ店のほうが著作権料は高いことになる。

 例えば佐賀県鳥栖市のあるカラオケ店の場合、夜間の1人1時間あたり一般料金は650円(税抜き)。定員10人までの部屋だと、店側がJASRACに払う「1部屋の月額著作権料」は1万2千円となる。一方、東京・銀座の系列店なら夜の1人1時間あたり一般料金は1600円。鳥栖市のケースより多い10人超の部屋だと、店がJASRACに払う1部屋の月額著作権料は3万6千円となる。この2例では、同じ曲を歌ったとしても著作権料は3倍の開きが出る。もうかっていそうな店から多く徴収するシステムだ。

 JASRACによる著作権料の徴収額は、2016年度で1118億円にのぼった。08~11年度には減少傾向となって大台の1100億円を割り込んだが、11年以降にはフィットネスクラブ、カルチャーセンター、ダンス教室へと徴収先を急速に拡大。16年にはボーカルスクールも対象となり、徴収額は回復している。

 ここ10年間の動きをみると、CD販売からの徴収額が大幅に減少している。07年度の216億円から、16年度には94億円(44%)減の122億円となった。この間に音楽配信からの徴収額は31億円(37%)増の114億円となったが、CDによる減少分は補えていない。音楽を消費者に直接売るという形態だけでなく、ダンスや歌唱指導のようなビジネスからの徴収を広げて業界規模を守る戦略となった。

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