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日本馬の水準の高さ示す 欧州馬の相次ぐG1勝利
ヴィブロスに敗れた馬が次々活躍

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2017/7/29 6:30
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2017年も半分以上が過ぎた。上半期を締めくくる宝塚記念(6月25日、G1、阪神)で春の国内競馬をけん引したキタサンブラック(牡5、栗東・清水久詞厩舎)が11頭中の9着に敗れる波乱もあったが、海外のG1で2勝を挙げるなど、日本馬のレベルの高さ、層の厚さを実感させる7カ月だったといえる。その象徴ともいえる存在が、初の海外遠征となった3月25日のドバイ・ターフ(G1、メイダン、芝1800メートル)で優勝したヴィブロス(牝4、同・友道康夫厩舎)である。

今年のドバイ・ターフを勝ったヴィブロスの日本国内でのG1勝利は3歳牝馬限定の秋華賞だけだ(16年10月16日、京都競馬場)=JRA提供

今年のドバイ・ターフを勝ったヴィブロスの日本国内でのG1勝利は3歳牝馬限定の秋華賞だけだ(16年10月16日、京都競馬場)=JRA提供

世界的名ジョッキー、ジョアン・モレイラ(33、ブラジル)が乗り、密集から馬群の外側に進路をとって、鋭く伸びた勝ち方もさることながら、破った馬のその後の欧州での活躍がヴィブロスの評価を上げている。3着だったリブチェスター(英、牡4)は5月のロッキンジステークス(英・ニューベリー)、6月のクイーンアンステークス(英・アスコット)と芝約1600メートルのG1を連勝。4着のザラック(仏、牡4)も7月2日にサンクルー大賞(G1、仏・サンクルー、芝2400メートル)に勝ち、6着のデコレーテッドナイト(英、牡5)はタタソールズゴールドカップ(5月、G1、アイルランド・カラ、芝約2100メートル)を制した。

ドバイ・ターフの敗因は各馬ともにあったのだろう。この3頭の中で最も実績のあるリブチェスターは、レース前半に前に行きたがる面をみせる馬で、1800メートルがベストの距離ではなかった。加えて、当時は休養明けでもあった。とはいえ、馬群の外側に持ち出すロスがありながら、これだけの相手を差し切ったのだから、ヴィブロスのレース内容は高く評価できる。

層の厚さもより一層、明確に

ヴィブロスの評価が高まれば、日本馬の評価ももちろん上がる。それだけでなく、日本馬の層の厚さもより一層、明確になる。ヴィブロスはドバイに渡る前の2月26日に今年初戦として、中山記念(G2、芝1800メートル)に出走。中位から伸びきれずに5着に終わっている。

4カ月ぶりの実戦というのが敗因だろうが、同馬自体、国内G1勝ちは3歳牝馬限定の昨年の秋華賞(京都芝2000メートル)だけ。そもそも国内での評価はキタサンブラックやサトノダイヤモンド(牡4、栗東・池江泰寿厩舎)など、最強レベルの馬と比べると一枚下といえる。その馬がドバイでG1を勝ち、破った馬がその後、欧州で次々とG1を勝っているわけである。今年の中山記念の勝ち馬、ネオリアリズム(牡6、美浦・堀宣行厩舎)も4月末に香港に遠征し、G1のクイーンエリザベス2世カップ(芝2000メートル)に優勝した。日本国内のG2で、海外G1馬が複数出るようなレースが行われているという事実は、日本馬の層の厚さをはっきりと示している。

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