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ミャンマー少額金融 担保は「よりよい未来」(IN FOCUS)

2011年の民政移管後、ミャンマーは急激に変化している。閉ざされた国境が開き、国外から投資資金や先端技術が次々と流入する。この機会を逃すまいと無担保で事業の元手となる少額資金を貸し出す「マイクロファイナンス」の分野でも資金需要が伸びている。

「親戚から新鮮な羊肉を仕入れて小売りする仕事を始めたい」。ヤンゴン北部で飲食店を営む51歳の女性は、マイクロファイナンス機関に40万チャット(約3万2000円)の融資を申請した。借入金で肉を仕入れて販売し、その代金を次の仕入れにあてる。売買で得た利益の一部で毎週、元金と利子を返済する。

ミャンマー政府はマイクロファイナンスを積極的に後押しする。11年に貸出機関の法的位置づけを定めた法律を制定し、外国の非政府組織や企業の参入を広く認めた。16年には貸し出しの規制を緩和しており、事業者数は急速に伸びる。

一方で多重債務など課題もある。中部マンダレー管区の農村に住む女性は3つのマイクロファイナンス機関から融資を受けていた。だが3年目、新たに始めたコメの販売がうまくいかず、予定外の妊娠も重なった。収入が途絶え、現在は高利貸しからの借金でつなぐ。返済に連帯責任を負う5人組のメンバーも、「もう一緒には組めない」と不信感を募らせてしまっている。

まだまだ成功と転落が隣り合わせのリスキーな社会だ。だが不透明ながらも、「明日は今日よりも良くなる」と信じ未来に向かってあゆみを進める。よりよい生活を勝ち取るべく、したたかに生きる女性たちのありのままの姿だ。(ヤンゴン支局 新田裕一)

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