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「水処理から食品検査まで」日吉(関西企業のチカラ)
環境技術、働き方も柔軟に

2017/7/25 2:30
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環境関連サービスの日吉(滋賀県近江八幡市)は社会環境の変化に合わせ、水処理や食品安全検査などの事業を拡大してきた。ダイオキシン類の簡易測定では国内シェア1位と技術力にも定評がある。働き方改革にも取り組み、地球と社員にやさしい企業を目指す。

ダイオキシン類の簡易測定法では国内シェア1位を占める(近江八幡市の日吉本社)

ダイオキシン類の簡易測定法では国内シェア1位を占める(近江八幡市の日吉本社)

日吉が持つ国や地方自治体、団体の許可・登録事業は「水道水質検査機関」「土壌汚染状況調査機関」など50を超える。同業他社で10前後が多いなかで突出している。

多岐にわたる資格が思わぬところで生きた例も多い。例えば放射能を検知できる「温泉成分分析機関」。放射能泉の分析を手掛けた実績が評価され、東日本大震災後、全国から食品などの安全検査の依頼を受けた。

海外展開にも意欲的だ。2011年にはインドのチェンナイに水処理事業会社の「日吉インディア」を設立。今後は強みとするダイオキシン類の簡易測定法を中国、ベトナムで標準化させる。

博士号を持つ社員が5人いるのも技術を強みとする日吉ならでは。ただ村田弘司社長は「大企業と同じ土俵には上がらずニッチな分野で特徴を出す」ことに徹する。

勤務制度でも独自性を打ち出している。きっかけは13年。海外翻訳や広報など重要な仕事を任せていた女性社員が転居や子育てで退職を申し出た。社員はいったん退社して在宅パートとなったが、同社は就業規則の改定に着手。15年からビデオ会議を取り入れて在宅勤務を導入した。

新制度は週1回出社すれば8時間勤務の枠内でフレキシブルに利用できる。現在は2人の女性が利用。村田社長は「有能な人材をつなぎ留められたのが大きい」と話す。

同社には外国人社員も3人在籍する。こうした取り組みが認められ、経済産業省から16年度の「新・ダイバーシティ経営企業」に選定された。村田社長は「介護で在宅勤務を希望する社員が出ることも予想される」とみて、さらに就業規則見直しを進める考えだ。

(大津支局長 橋立敬生)=随時掲載

<トップの一言>素早い行動力 意識付け狙う

「すぐにやる」。村田社長は社員宛のメールの最後にこう添えている。考えたことを早く実現させることが大切と考え、育ってきた。それだけに「昨今はじっくりと考えて動く人が増えた。もう少し早めに動いてもよい」とみている。

日吉では業務の細分化が進むなか、顧客への総合的な提案が重要になっている。「スピード感を持たないとユーザーを逃してしまう」。働き方だけでなく社員の意識をどう変えるか。村田社長にとり今の最大の課題だ。

〈会社概要〉
▽設  立 1958年
▽本  社 滋賀県近江八幡市北之庄町908
▽事業内容 環境測定・分析、衛生環境処理、下水道処理施設の工事・維持管理
▽売上高 66億円(2017年3月期)
▽従業員数 295人

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