「スリッパに履き替える企業はダメ」 プロの銘柄選び
注目ファンドマネジャーに学ぶ勝利の方程式(1)

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2017/9/25 5:40
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日経マネー

「中小型株への投資、自国の株へのネーティブ運用、スモールチームによる運用の3つが運用成績の優れた投資信託の条件だ」

レオス・キャピタルワークス 運用部長 渡邉庄太さん。大和証券投資信託委託のアナリスト、ファンドマネジャーなどを経て2006年に入社。2015年から現職

レオス・キャピタルワークス 運用部長 渡邉庄太さん。大和証券投資信託委託のアナリスト、ファンドマネジャーなどを経て2006年に入社。2015年から現職

こう話すのは、独立系資産運用会社レオス・キャピタルワークスで運用部長を務める渡邉庄太さん。3つの条件は、野村証券などでアナリストやストラテジストを歴任後、現在は自ら設立したパルナッソス・インベストメント・ストラテジーズの代表取締役を務める宮島秀直さんが著書『常勝ファンドの投資戦略』で提唱したものだという。それに共感した渡邉さんは、社長の藤野英人さんを含む6人の少人数で国内の中小型株中心の運用を手掛けるレオスが3つの条件を満たすと判断して転職した。

■最も重視するのは成長性

渡邉さんは「銘柄の選定で最も重視しているのは成長性だ」と語る。本業の儲けを示す営業利益の伸び率に着目し、年平均2割ほどの増益をコンスタントに続けられる企業を探す。2割程度の増益が続けば、株価もそれに追随して上がると期待できる。それ以上の急激な増益は長続きせず、反動で減益に陥り、株価も急落する恐れがあるので、注意が必要と話す。

中長期的に見れば株価は利益の伸び率に追随すると考えているが、短期的には株価は営業利益の推移と乖離した動きを見せることも多い。その場合は下図のように機動的に売買する。

投資した後、早期に株価が上昇した場合には一部を一旦売却して利益を確定する。逆に利益の伸びに反して株価が下落した場合は、再度の株価上昇が見込めるなら買い増す。2割の増益が続いているのに株価が想定したほど上がらない場合は「お宝銘柄」と捉えてさらに買い増す。最初の見立てとは異なり、営業利益の伸びが止まった場合は損切りもする。

■増益の情報をいち早く察知

レオスが投資する企業には「コンスタントな収益」以外の条件もある。それは「ビジョン・ミッション(経営理念)がある」「オーナーシップ(当事者意識)がある」「インセンティブ(楽しさややりがい)がある」こと。これらの要素を持ち合わせる企業はコンスタントに成長が可能で株価も上昇するので、結果的に大きなキャピタルゲインが得られると考える。

コンスタントに収益を伸ばす企業を探すといっても、既に長く増益を続けてきた企業や年度末決算で増益を果たした企業に投資するのでは遅過ぎる。目を付けるのは、四半期決算で前年同期や前四半期比に比べて大きく営業利益が伸びた会社だ。渡邉さんはスクリーニングを活用するほか、毎日午後3時以降に発表される適時開示情報を必ずチェックしている。時には20年分保有している『会社四季報夏号』のバックナンバーを取り出し、過去の相場や業績を読み返す。目で見た情報を頭にたたき込みながら、数字の変化を感じ取る。

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