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またも大型連敗 ヤクルト真中監督は何を学ぶ
編集委員 篠山正幸

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2017/7/25 6:30
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ヤクルトの今季2度目の2桁連敗となった黒星街道に22日の阪神戦でやっとピリオドが打たれた。積み上がった借金の山はもはや取り返しのつかないほどの高さ。この試練からせめて、今後の糧になるものを見いだしたいものだが……。

交流戦でも10連敗

ヤクルトは7月1日の阪神戦から21日の阪神戦まで14連敗。5月30日のオリックス戦から6月10日のロッテ戦まで続いた10連敗に続く、大型連敗となってしまった。

何の救いにもならないが、連敗をしたチームが弱くてダメなチームかというと、あながちそうでもない。

その例がプロ野球ワースト記録として残る18連敗を喫した1998年のロッテ。61勝71敗3引き分けの最下位に終わったが、18連敗があってなお借金は10だ。「もし」ということが許されるならば、18連敗のところを9勝9敗の5分で乗りきっていたらロッテは70勝62敗3分けとなり、70勝61敗4分けで優勝した西武と0.5ゲーム差につけていたことになる。ずいぶん強引な「もし」ではあるが、あの年のロッテは黒木知宏、小宮山悟両投手を軸にした比較的バランスのとれたチームで「決して弱いとは思わなかった」と証言する人が少なくない。

ヤクルト・真中監督はこの14連敗から今後への糧を得なければいけない=共同

ヤクルト・真中監督はこの14連敗から今後への糧を得なければいけない=共同

今季のヤクルトのように2度までも大きな連敗に見舞われては弁護の余地もないが、主力級にこれだけ故障者が出ては弱い、強いと論じること自体にもはや意味がなくなってくる。

故障者続出の背景にトレーニングなどの問題はなかったか、2015年の優勝で一服してしまい、強化の手が緩みはしなかったか。その辺はじっくり検証してもらうとして、肝心なのはこの負けを今後にどう生かすか。転んでもただでは起きなかった、とのちのち言われるようでなければ、低迷にもかかわらず、声をからして応援しているファンに申し訳が立たない。

真中満監督がこの失敗を次に生かすことを考えているのは間違いない。優勝した15年も5月に9連敗し、その苦い出来事を消化しながら立て直したという経験がある。

「正直、4、5連敗までは動揺もあった。どうしようかなとか、今後どうなるのかなという不安もあったが、逆に吹っ切れたというか、この5月にとてもいい経験をさせてもらっているな、ととらえられるようになった。この先、2年になるか3年になるかわからないけれど、監督を務めていくうえで必要な試練を与えてくれているんじゃないか、と」

このコメントは昨年、15年の優勝を振り返ってもらったときのもの。就任したばかりの年。2軍で監督の経験は積んでいたものの、初の大役での初っぱなのつまずきに慌てふためいてもおかしくなかった。しかし、ある瞬間から、考え方を切り替えられたという。

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