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大阪港、15日に開港150年 「にぎわいを」地元奮起

赤れんが倉庫の案内も

明治の初年に開港し、「海の玄関口」として大阪の発展を支えた大阪港の地元住民や商店主が、地域のにぎわいを生み出そうとイベント開催などで知恵を絞っている。大型客船の寄港で訪日外国人(インバウンド)ら旅行者は増えたが、地元の港周辺は素通りされることも多い。15日で開港150年。関係者は「多くの人に足をとめてもらえるきっかけの年にしたい」と意気込む。

5日早朝、大阪市港区の天保山地区に、全長330メートルの大型客船「マジェスティック・プリンセス」が着岸した。岸壁にはたくさんの市民が集まり、大学生の吹奏楽団が演奏。歓迎ムードを盛り上げたが、船から降りた外国人らは大型バスに乗り込み、目的地を目指して去って行った。

築港・天保山地区には飲食店を中心に数十店あるが、店が並ぶ路地に旅行者の姿はまばら。世界最大級の水族館「海遊館」目当ての観光客も商店街を通り過ぎることが多い。老舗洋食店を営む重松史朗さん(51)は「人通りは増えているのに、地元の活気には結びついていない」と残念がる。

「愛着を持ってもらうにはどうしたらいいか」。店主らでつくる天保山商店会では方策を思案。イベントを通じて多くの人を呼び込もうと、7月に開いている「手持ち花火大会」のチラシについて、英語や中国語、韓国語など5カ国語での表記に3年前に変えた。参加者は少しずつ増えており、今夏は過去最多の1500人を見込む。

開港150年を記念した今月14~17日は、大阪市などが天保山地区を含む大阪港周辺でヨットの体験乗艇や式典、フェスティバルを予定する。

地元の住民は2015年、にぎわい創出に向けて取り組む一般社団法人「港まちづくり協議会大阪」を設立した。今春には天保山公園で花見をしながら和太鼓演奏などを楽しむ祭りを初めて開催した。松本英之事務局長は「産業とともに発展した港町に、文化や芸術といった新たな魅力を加えたい」と意気込む。

こうした動きを後押ししようと大阪市は15年、大正時代建造の赤れんが倉庫群や、船の安全を祈願する神社といった築港・天保山地区の観光スポットを案内する掲示板を11カ所に設置した。担当者は「歴史のあるエリア全体を散策してほしい」と呼びかける。

▼大阪港 江戸時代の鎖国を経て、下田港や函館港、横浜港や神戸港などに続き、慶応4年(明治元年、1868年)、安治川左岸の川口(現在の大阪市西区)に開港した。明治~大正期の大規模工事で築港、天保山地区に複数の桟橋が整備され、運航の中心地に。物流量の増加に伴い港も拡張し、南港(住之江区)、北港(此花区)が順次完成した。

2016年のコンテナ取扱量は東京港や神戸港などに続き全国5位。

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