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不安定な監督の椅子 J1すでに4人が交代
サッカージャーナリスト 大住良之

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2017/7/14 6:30
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 7月9日Jリーグ1部(J1)第18節の2日目。この日唯一行われた浦和-新潟戦は、異様な空気に包まれた。最下位の新潟を迎えた8位浦和は、4月末からの9試合で2勝1分け6敗。それまでの8試合が6勝1分け1敗と、圧倒的な強さで首位を独走していたところから急下降し、危機的な状況に陥っていた。

選手に救われたペトロビッチ監督

 この4日前には、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のために延期されていた川崎とのアウェーゲームを1―4で落とし、試合後、怒ったサポーターの前でミハイロ・ペトロビッチ監督が「次から連勝できなければ辞任する」と言ったことまで報道された。

 その浦和は、自らのCKからカウンターを受けて先制点を献上し、0―1で前半を終了。そして後半も、なかなか相手の守備を崩すことができず、時計が進んでいった。

 今季序盤に圧倒的な強さを見せ、ACLでも韓国の済州を大逆転で退けて準々決勝進出を決めた浦和。しかしACLの戦いで全精力を使い果たしてしまったかのように、6月に入るとガクンと調子を落とした。7月9日の新潟戦でも、攻守とも本調子からは遠い状況だった。

 しかし最後の15分間に、浦和の選手たちは体のいちばん奥底にあった力を絞り出した。MF阿部勇樹とFWラファエルシルバの得点で逆転し、かろうじて2―1の勝利。ペトロビッチ監督を辞任の瀬戸際から救った。

 今季、J1では、すでに4つのクラブで「監督交代」が行われている。

監督交代第1号となった呂比須監督就任後も、新潟は苦境を抜け出せていない=共同

監督交代第1号となった呂比須監督就任後も、新潟は苦境を抜け出せていない=共同

 「第1号」が新潟だった。5月11日、全34節中の10節が終了したところで今季就任したばかりの三浦文丈監督が辞任し、同日に日本国籍をもつブラジル出身の呂比須ワグナーの新監督内定が発表された。

 第11節は片渕浩一郎コーチが監督代行として戦い、呂比須新監督は第12節から指揮を執っている。しかし初戦で札幌に1―0で勝った後は7月9日の浦和戦まで6連敗。第18節終了時点で勝ち点8、最下位の18位に沈んだままだ。再度の監督交代となる恐れも十分ある。

 「第2号」は大宮だった。昨年J2から復帰した1年目で5位というクラブ史上最高成績をもたらした渋谷洋樹監督が5月28日、第13節を終了した時点で解任され、伊藤彰コーチが昇格した。この時点で2勝1分け10敗、勝ち点7で最下位。開幕から6連敗し、2カ月間勝利がなかったことから、仕方のない結果だった。

 新潟と違うのは、大宮は監督交代の効果がはっきりと出たことだ。14節から18節までの5試合は2勝2分け1敗。順位はまだ16位と「降格圏」だが、勝ち点を15に伸ばし、「残留圏」の14位甲府、15位札幌に1差まで迫っている。

優勝3回も「結果に対する責任」

 「第3号」を飛ばし、先に「第4号」について触れよう。7月4日、広島は過去5シーズンで3回の優勝に導いた森保一監督の「退任」を発表した。シーズンのちょうど半分、17節を終えて2勝4分け11敗、勝ち点10で17位。降格の危機に立たされ、森保監督を含めたクラブ幹部で話し合いを行った席で森保監督から辞任の申し出があったという。クラブ側は慰留したが、森保監督としては「結果に対する責任は自分が取らなければならない」と考えたのだろう。第18節と7月12日の天皇杯3回戦は横内昭展コーチが監督代行を務め、それ以降はスウェーデン人のヤン・ヨンソン新監督が指揮をとると7月10日に発表された。

 18クラブ、全34節で行われているJ1。「残留(15位以上)」の目安は「試合数プラスアルファの勝ち点」と言われている。折り返しの17節の時点で17に届かないクラブ(甲府と札幌を含む)は「黄信号」であり、11の広島、8の新潟は「赤信号」が素早く点滅する状況と言える。これらのクラブで監督交代が行われるのは、状況としては当然といえる。

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