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錦織圭、復調へ欠かせぬ「心技体」のバランス

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2017/7/12 6:30
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 接戦になるほど上がるはずのギアが上がらない。いら立って叫んだり、ラケットをたたきつけたりする。ミスが重なって形勢を悪くし、最後は集中力が切れて負けてしまう。テニスのウィンブルドン選手権男子シングルス3回戦で敗れた錦織圭(日清食品)は今季、もどかしい戦いが続いている。

ミスでいら立ち、ラケットをコートにたたきつけようとする錦織=ロイター

ミスでいら立ち、ラケットをコートにたたきつけようとする錦織=ロイター

 アンディー・マリー(英国)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、スタン・バブリンカ(スイス)は昨年、四大大会で優勝した面々であり、この1年半ほどの間に試合中にラケットをたたき割った選手でもある。マリーはリズムが悪くうまくいかないとき、ぶつぶつ独り言を言っては叫ぶ。ジョコビッチやバブリンカの鬱憤を晴らすような絶叫はどこか野獣をほうふつさせる。四大大会18度の優勝を誇るロジャー・フェデラー(スイス)の立ち居振る舞いがスマートな分、相手を威嚇するように叫ぶ姿は恐ろしいほどの迫力がある。

 ラケットをたたき割る行為はとがめられてメディアも取り上げる一方、欧米では「気持ちもわかるよね」とさほど悪質な行為とは思われていない。むしろ錦織のような物静かなタイプの方が不思議らしい。ラケットを壊す行為は罰金を科されるが、さほど悪質な行為と捉えられていないようだ。「いけないことだけれど、それで発散できていら立ちを引きずらないで済むなら、ラケット1本くらいいいさ」。バブリンカのコーチ、マグヌス・ノーマン氏はこう話した。

気持ちのコントロール失う

 ラケットをたたき割る行為よりも錦織にとってむしろ問題なのは、自分の気持ちをコントロールできなくなっている点だろう。もともと感情をあらわにするタイプではないうえ、「(プレーの水準がアップダウンしないよう)気持ちを一定に保つようにしている」と話してきたのにだ。その要因として「一番は(大事なポイントを)取り切れないところ」を挙げた。

錦織の懸念材料は自分の気持ちをコントロールできなくなっている点にある=ロイター

錦織の懸念材料は自分の気持ちをコントロールできなくなっている点にある=ロイター

 勝負どころのゲームを落とすと、どの選手も気落ちする。四大大会は試合が5セットマッチであるため、試合の中で少しずつ体勢を立て直すこともできる。その一方で、気持ちをうまく切り替えられず、身の入らないプレーが続くと、試合時間が長くなるため観客が興ざめしてしまう。今年のウィンブルドン1回戦で敗れたバブリンカしかり、昨年の全豪、全仏決勝のマリーもしかり。錦織の今大会3回戦もその典型だろう。

 「自分のプレーの仕方なのか、気持ちの持ちようなのか、いろいろ原因はあると思う」。錦織もまだはっきりとその答えを見つけられていないが、原因の一つとして蓄積疲労があるかもしれない。2016年は1月第1週から11月中旬のATPツアー・ファイナルまで試合があり、12月初旬まで日本でエキシビションに出ていた。リオデジャネイロ五輪で銅メダル、全米4強、マスターズ・シリーズで2度準優勝――。キャリア最高の充実したシーズンに区切りをつけて気持ちと体をリフレッシュし、17年に向けて練習する時間は3週間程度しかなかった。

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