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田中、復調の2連勝 ヤンキースに欠かせぬ大黒柱
スポーツライター 杉浦大介

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2017/7/4 17:25
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不振を脱したエースがいよいよエンジン全開か――。今季前半はまさかの不振に悩んだヤンキースの田中将大が、夏場を迎えて調子を上げてきた。3日(日本時間4日)のブルージェイズ戦では7回を1失点に抑え、今季7勝目(7敗)を挙げた。これで2連勝、3試合連続のクオリティースタート(6回以上投げて自責点3以下)となった。一時は5連敗と崩れた右腕は、やや疲れのみえるチームを後半戦で支えられるか。

「特別なことをしたつもりはない。1球1球をしっかりフォーカスしながら、投げていった結果がこういう結果につながった」

ブルージェイズ戦を終えた後、ヤンキースタジアムのロッカールームで田中は自身の投球をこう振り返った。まだ修正が必要なことをにおわせる言葉も多かったが、一方で状態が上向きなことへの手応えも感じられた。

6月23日、その時点でア・リーグ5位の得点力を誇っていたレンジャーズ打線に対し、八回まで3安打無失点、2四球、9奪三振というほぼ完璧な投球をみせた。28日のホワイトソックス戦では6回を2失点にまとめて5月8日以来の6勝目を挙げると、この日はブルージェイズ打線を5安打、2四死球、8奪三振という安定感抜群のピッチングで封じ込めていった。

「(不調のときと比べて)田中の持ち球はずっとよくなっている。より安定していて勢いがあり、それらを上手に使うこともできている」

ジョー・ジラルディ監督のそうした評価を、最近の田中に対する相手打者の空振りの多さが物語っている。今季最高クラスの出来だったレンジャーズ戦では100球中69球がストライクで、そのうち22球で空振り。ブルージェイズ戦も111球中72球がストライクで、うち21球が空振りだった。

「質が上がってきているのが一番」

「空振りを取りにいっているというよりは、(投球の)質が上がってきているというのが一番。こうやって投げればちゃんとボールが行くというのが自分の中にあるから、(その通り)しっかり投げているという感じ」

英語でいう「Swing & miss」の数が増えていることを田中本人に問うと、そんな答えだった。田中の今季の空振り率は平均14.3%だが、22%だった6月17日のアスレチックス戦まで含め、過去4試合中3試合でその数字が20%前後まで跳ね上がっている。それだけの数を狙わずに奪えているとすれば、余計に心強い。スプリッター、スライダー、最近重宝するようになったカーブなど、田中が得意とする球種のキレがよくなっていることを証明しているのだろう。

7月3日でヤンキースはちょうどシーズンの折り返し地点にあたる81試合を終え、田中は7勝7敗、防御率5.25という成績。5月8日まで5連勝で順調にみえたが、その後にまさかの5連敗。とにかく波が激しく、1913年以降のヤンキース投手としては1シーズン中に5連勝、5連敗をどちらも記録した3人目の投手になってしまった。その5連敗中は5失点以上が4度と、エースと目されてきた投手としては信じられないほどの低迷ぶり。メジャー4年目の28歳にして、田中は野球人生でも最大と思える試練に直面してきたといっていい。

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