天国から一転直下 連続ストップ安で利益飛ばす
株の失敗から得た教訓(上)

2017/9/4 5:40
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日経マネー

2016年5月末から6月初めにかけ、実に6営業日連続ストップ安となったアキュセラ・インク(16年11月に上場廃止。三角合併に伴い窪田製薬ホールディングス〈東マ・4596〉の株式を同数割り当て)。会社員の又吉弘人さん(仮名)は、この株で『天国』からたたき落とされる悔しい経験をした。

又吉さんがバイオベンチャーのアキュセラに投資したのは16年2月。「眼疾患の新薬開発への期待が高まると踏んだ」のが理由だ。株価はその後、思惑通り上昇。新薬候補の臨床試験結果が6月に発表される見込みとなり、5月下旬からは騰勢が加速。25日には一時、7700円の高値を付けた。

しかし、同日午後に株価は急落。そして翌26日朝には、会社が「新薬候補に治療効果が認められなかった」という内容の試験結果を突如発表し、市場を驚かせた。失望売りが殺到した結果、6営業日連続のストップ安に。25日午後の株価急落について、インサイダー取引の可能性が噂されたことも下げに拍車をかけた。

又吉さんが6月2日にようやく売却できた時の株価は、最高値の7分の1となる1100円。50万円近くあった含み益は消え、逆に10万円弱の損失となった。

「それまで天国気分だっただけに、相当落ち込みました。高値を付けた時は仕事の昼休み中に株価をチェックしていて、もう1日待てば8000円台もいけるだろうと考えていました。でも今思うと、十分値上がりしたのだから『腹八分目』で満足して売ればよかったんですよね。テクニカル的にも相当な過熱サインが出ていましたし」

一つの材料の期待だけで急騰する株を深追いするのは、これで懲りたという又吉さん。それからは、同じ材料株でも業績面である程度の裏付けがある銘柄を選び、利益確定もしっかり行うように投資手法を改めたという。

(日経マネー 小谷真幸)

[日経マネー2017年8月号の記事を再構成]

【株の失敗から得た教訓】
(上)天国から一転直下 連続ストップ安で利益飛ばす
(下)「たいした材料じゃない」 安易な信用売りで冷や汗

日経マネー 2017年10月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP社
価格 : 730円 (税込み)

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