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酷暑に阻まれ日本ドロー W杯へ次が正念場
サッカージャーナリスト 大住良之

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2017/6/15 6:30
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「勝つためにここに来たのに、勝利で終わらせることができなかった。これで(8月31日の)オーストラリア戦が『決勝戦』となった」。試合後、バヒド・ハリルホジッチ監督は悔しさを隠しきれなかった。

8分にMF本田圭佑の右CKをFW大迫勇也がヘディングで決めて先制。だが15分を過ぎるとプレスが弱くなり、以後は相手に攻め込まれる時間が続いた。そして72分、右サイドで相手にパスを回されて中央に持ち込まれたのをDF吉田麻也が体を入れてキープ。簡単にクリアしておくべき場面にGK川島永嗣につかませる選択をし、川島がつかみ損ねたところをMFマハディに決められて同点。1-1で引き分けた。

誤算…戦術的交代は1人もできず

ハリルホジッチ監督にとっては、この試合のために3月から考え抜いたプランが次々と崩れる思いだっただろう。攻撃の中心となるはずだったMF香川真司が6月7日のシリア戦で左肩を脱臼して離脱、MF山口蛍もシリア戦のケガでイラク戦には間に合わなかった。

8分に大迫が先制点を決めたが、日本のいい時間帯は短かった=共同

8分に大迫が先制点を決めたが、日本のいい時間帯は短かった=共同

それに加え、この試合ではボランチとして見事なボール奪取ぶりを見せていたMF井手口陽介が59分に相手との衝突で脳しんとうを起こしてMF今野泰幸と交代。失点の直前にはDF酒井宏樹が足の故障でDF酒井高徳と交代を余儀なくされた。ハリルホジッチ監督はその直前に疲労困憊(こんぱい)のMF原口元気に代えてMF倉田秋を送り込んでいたため、酒井宏から酒井高への交代で3人の枠を使い切ってしまった。

この試合に向けたハリルホジッチ監督のプランは、相手の足が止まる後半半ば以降に右にスピードを誇るFW浅野拓磨、左にドリブラーのMF乾貴士を投入して突き崩すというものだった。しかし結局、戦術的な交代はひとりもできず、故障などへの対応で3枠を使い切ってしまう形となった。

この日は終始左サイドでプレーしたFW久保裕也は失点の直前から足がつっていた。右サイドの本田もひとつプレーすると荒い息をしていた。彼らに代えて「フレッシュな足」を送り込めなかったのは、ハリルホジッチ監督にとって大きな痛手だっただろう。

イラクは確実にボールをキープし、サイドに振ってそこからクロスをヘディングで狙うという意図が明らかだった。得点したマハディが左サイドからボランチの位置まで下がってボールを受け、ゲームメーカーの役割を果たす一方、左サイドにはイタリアのウディネーゼで活躍するDFアリ・アドナンが上がってきて精度の高いクロスを送り続けた。

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