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酷暑に阻まれ日本ドロー W杯へ次が正念場
サッカージャーナリスト 大住良之

(2/3ページ)
2017/6/15 6:30
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これに対し日本は、相手への寄せが甘くなって大苦戦した6日前のシリア戦の反省を生かして厳しいチェックを見せ、立ち上がりからボールを支配した。だが前半15分を過ぎるとそのチェックの部分部分に「ほころび」が生じ、結局それ以後はよみがえらなかった。

ボランチ井手口の交代は痛かった=共同

ボランチ井手口の交代は痛かった=共同

とはいっても、吉田と昌子源の両センターバックが相手の攻撃によく対応し、ヘディングでも負けていなかったので、イラクの決定的なチャンスがそう多くはなかったのも事実だ。

この試合の本当の「敵」はイラクではなかった。気温38度、湿度10%という過酷なコンディション。午後4時55分キックオフといっても太陽はまだ高く、試合終了まで選手たちには体力を奪う強い直射日光が差し続けた。前後半とも「給水タイム」はとられた(後半の給水タイムは酒井宏の故障時)が、3人の交代枠だけでは試合の水準を維持することは不可能だった。

そうしたなかで、中盤で犬のように走り回り、相手ボールにチャレンジし続けたチーム最年少20歳の井手口を失ったのは非常に痛かった。

追加タイムの5分間、日本は懸命に攻め続けて勝ち越し点を狙った。しかし右コーナー付近からのDF酒井高のスローインをDF吉田が落とし、MF本田が左足を振り抜いた最後のシュートも、相手GKの正面をつき、引き分けに終わった。

B組首位も厳しい残り試合

これで全10試合のうち8試合を終えて日本の成績は5勝2分け1敗、得点15失点6、得失点差+9、勝ち点17でB組首位の座は守った。2位は勝ち点16、得失点差+7のサウジアラビア、そして6月8日にそのサウジアラビアを3-2で下したオーストラリアが同じ勝ち点16、得失点差+6で続くという大混戦となった。日本がイラクと引き分けた同じ6月13日に4位アラブ首長国連邦(UAE)が6位タイと引き分け、勝ち点10、得失点差-3となったため、日本は「3位以内」が決まったが、残り2節の対戦相手を見ればまだ非常に厳しい状況であることがわかる。

次の第9節。日本は埼玉スタジアムでオーストラリアと対戦し、サウジアラビアはアウェーでUAEと対戦する。そして9月5日の最終節には、日本はアウェー(会場は発表されていないがおそらくジッダ)でサウジアラビアと対戦、オーストラリアはホームに最下位のタイを迎える。

9月のジッダは、イラク戦が行われたテヘランと同じように気温が高いだけでなく、紅海に面しているため恐ろしく湿度が高い。この悪条件のなかで90分間相手を支配するような試合は考えにくい。できれば出場権獲得がこの試合にかからないよう、8月31日のオーストラリア戦で勝ち、「2位以内」を決めてしまいたいところだ。

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