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雨と寒さと上り坂…でも100キロの先に歓喜
編集委員 吉田誠一

(1/3ページ)
2017/6/15 6:30
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 ウルトラマラソンに出場する前にしなければならないことの一つに「時差調整」がある。ウルトラマラソンは制限時間が長いため、スタート時間が朝早い。

 6月11日に挑んだ「いわて銀河100kmチャレンジマラソン」(岩手県北上市~雫石町)は制限時間14時間で、スタートは午前4時。日の出とともにスタートする。

3度目のいわて銀河、時差調整は万全

 この大会への参加は6年ぶり3度目で、前回は午前0時半に起きたが、今回は1時半起床とした。その時間に寝るのではなく、起きて「朝食」をとるのだからおかしい。これって朝食なんだろうか。

 こんなことが大会当日にいきなりできるわけではないので、国内の大会なのに「時差調整」をして体内時計を合わせ直す必要がある。

午前4時のスタート前、すっきりとした頭で号砲を待つ

午前4時のスタート前、すっきりとした頭で号砲を待つ

 今回は4日前から起床時間を順に午前5時、4時、3時、2時半と早めていって、大会当日に1時半とした。前夜は午後8時前には宿泊先のベッドで横になった。時差調整はうまくいったのだろう。眠気を感じず、すっきりとした頭でスタートラインに立てた。

 前回のコラムで書いたように、私の挑戦はこのいわて銀河で終わらず、3週間後の日光100kmウルトラマラソンとの連戦になる。このセットが簡単なことではないとわかっているからかもしれない。しっかり自分をコントロールして臨もうという気持ちが強かった。

 6年前のこの大会では序盤を気持ちよく走り過ぎ、30キロ過ぎからダラダラと上りが続く「銀河なめとこライン」で苦しんだ。

 コースの半分以上は人里離れた山の中だ。最大標高差は460メートルらしい。平たんな部分は限られている。コースマップを机に貼り付け、毎日、にらめっこをした末に、前半は1キロを6分前後の慎重なペースで進めようと決めた。

 スタート時の気温は13度で肌寒い。とにかく私は自制を心掛け、1キロを5分30秒~6分のペースに抑えることに集中した。心拍数も140を超えないように気を配った。

 ゲームのコントローラーで自分というコマを操っているようなイメージで、小まめにGPS付きのスポーツウオッチをチェックし、少しでもペースが上がるとブレーキを掛けた。ちょっと神経質になり過ぎだろうか。

50キロ手前でダム湖を渡る。前半は慎重なペースで進めた

50キロ手前でダム湖を渡る。前半は慎重なペースで進めた

 余裕があるうちは脳と体の関係が密接で、クールな脳の指示に従いながら歩を進める。バーチャルな世界に身を置いている感覚があった。

 しかし、体に余裕がなくなり、脳も疲弊すると、両者の関係が希薄になっていき、リアルな世界に放り出される。生身の自分がむき出しにされ、「殴り合い」に近い闘いを強いられる。

 自分をくるみ、守ってくれていたものが一枚一枚はがされていき、制御不能に陥っていく。「根性」という言葉が私の辞書から消えていく。実は、その感覚を味わうのがマラソンやウルトラマラソンの醍醐味なのかもしれない。自虐的だなあ。

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